嘉数市長(前列左から3人目)にマンゴーの迅速出荷輸送の要請を行った下地会長(同2人目)ら =9日、市役所・市長応接室

マンゴー最盛期の輸送確保を緊急要請 農家に「船舶輸送も可能」説明へ 市議会与党が嘉数市長へ

 宮古島市議会与党議員団(下地信男会長)は9日、嘉数登市長を訪ね、「マンゴーの出荷最盛期における航空貨物スペース確保および臨時空輸・増便等に関する緊急要請」を行った。観光客の増加に伴い航空貨物の需要がひっ迫するなか、鮮度管理が難しく、収穫後に迅速な輸送が商品価値を大きく左右するマンゴー出荷への影響を懸念し、行政側の迅速な対応を求めた。これに対し嘉数市長は、台風9号が接近する状況下での航空各社の臨時対応を説明したほか、冷凍冷蔵コンテナによる船舶輸送の拡大へ向けて実証事業の成果を農家に周知していく考えを示した。
 要請は下地信男、平良敏夫、我如古三雄、下地信広、平良和彦、狩俣勝紀、狩俣政作、狩俣勝成、富浜靖雄、池間仁、豊見山貴仁、大城仁の12氏連名で行われた。
 要請書では「出荷が滞れば品質の低下や価格の下落を招き、地域の農業経済および生産農家に甚大な打撃を与えることが危惧される。生産農家が丹精込めて育てたマンゴーを無駄にすることなく市場へ送り出すことが行政に求められている」と強く訴えた。
 具体的には、地域の基幹産業の農業を守り、全国の消費者へ旬なマンゴーを届けるために、
 ▽定期便における積載スペースの確保
 ▽出荷最盛期における臨時貨物便の運航または旅客機の増便
 ▽輸送量拡大に向けた冷凍冷蔵庫コンテナを使用した船舶輸送の検討
 ―を要請した。
 これを受けて嘉数市長は「生産農家が丹精を込めて育てたマンゴーを適切な時期に、全国の消費者に届けることは大変重要な課題であると受け止めている。現場の状況や意見をしっかりと踏まえ、関係機関とも情報共有し連携を図りながら最大限の対応を取っていきたい」と応じた。
 また、現在の航空会社の対応として、定期便での貨物スペース確保は観光最盛期のため難しいものの、日本トランスオーシャン航空(JTA)が9日と台風通過後の12日に臨時便を就航させ、全日本空輸(ANA)が8日と9日の東京直行便の機材を大型機に変更して対応している現状を明かした。
 要請した定期便における積載スペースの確保には「観光の最盛期であり、貨物スペースの確保はできないが臨時便で対応している」と述べた。
 さらに、輸送拡大の鍵となる冷凍冷蔵コンテナによる船便への切り替えについて、嘉数市長は「県と市の実証事業で品質低下などに問題はないとの結果が出ており、今後は船舶輸送に切り替えていかなければならない」との認識を示した。
 下地会長は、市への要請前に船舶会社(宮古港運)にも要請してきたことを伝え、「農家には船便で送っても遜色ないというところが理解されておらず、実証事業の成果が周知されていない」と指摘すると、嘉数市長は「実証事業で成果が出ており、そこを活用すべき。農家に成果を説明することで次の対策になる」と応じた。
 このほか同議員団は、解決に向けたより広域な協議の場として、県や市、航空会社などで構成する「県青果物流通会議」へも同問題を積極的に諮り、早急な解決策を見出すよう重ねて求めた。

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