「オミクロン株」初確認から1カ月

【那覇支局】新型コロナウイルスの「オミクロン株」が県内で初めて確認されてから17日で1カ月となった。先月17日、感染が初めて確認されたのは米軍キャンプ・ハンセン(金武町)で働く基地従業員。宮古島市では先月29日に第十一管区海上保安本部の宮古島保安部の職員で昨年11月11日以来、48日ぶりの確認だった。

 県内の最初の感染者が確認された時期はアメリカ本土から沖縄に派遣された部隊で大規模なクラスター(感染者集団)が発生していた。13日には過去最多の560人の感染が確認された。17日には159人の感染が報告された。政府は「1つの要因として、基地関係者との関係で感染拡大したことは否定できない」とコメントしている。政府は感染対策の徹底を求め、10日以降は不要不急の外出を制限している。玉城デニー知事は外出制限の延長や日米地位協定の見直しを求めている。
 宮古島市では29日に感染者が確認されるまで、約1カ月半、感染者が確認されていなかった。それ以降は30日を除き、連日感染者が確認され、8日には133人の新規感染者が報告された。人口比でも県内最悪の状態が続いており、幼小中学校は一斉休校となり、県立学校でも臨時休校になっている学校もある。14日時点で感染者が相次いでいる宮古島海保は21人、宮古島警察署では13人の感染が確認されている。
 感染拡大を受け、宮古病院でも職員などの感染が明らかになり、濃厚接触者も含め、休業者が増加した影響で11日から一般外来診療を休止するなど社会インフラに影響が及んでいる。また、12月18日から17日の1カ月の累計感染者数は953人となり、「第5波」の昨年8月の感染者数726人を大幅に更新するとみられる。
 一方で直近4日間の新規感染者数は2桁になるなど落ち着きつつある。県の糸数公医療技監は16日の会見で「一時期の感染よりも収まってきている印象がある。家庭内感染が多いので、拡大を防ぐ取り組みの成果だと思っている。宮古は東京や大阪などの直行便があり、外から入って来るのを防ぐことや会食を控えることが大切だ。宮古の感染がこのまま収束するかは注視していきたい」と話した。

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