県民所得2倍化へ官民結束で拓く新時代 GW構想実現へ県に直訴 経済界と3市長が知事に迫る
GW2050PROJECTS(ゲートウェイ2050プロジェクツ)推進協議会(代表理事・金城克也、本永浩之)は8日、沖縄県庁で古謝玄太知事に対し、同プロジェクトの成長戦略実現に向けた提言および要請を行った。返還予定の基地跡地と那覇空港を拠点に、2050年までに県民所得の2倍増を目指す構想。関係する那覇、浦添、宜野湾の3市長や企業トップらも同席し、県や国を巻き込んだ強力な官民連携を求めた。古謝知事は「覚悟を持って主体的に取り組む」と応じ、全県への波及と政府との連携強化に意欲を示した。

提言は県庁6階第2特別会議室で行われた。初めに金城代表理事(沖縄県経済団体会議議長)と本永代表理事(沖縄未来創造協議会代表理事)が古謝知事へ要請書が手渡した。
金城代表理事は「返還が合意された3つの基地跡地と那覇空港の4エリアが動く歴史的転換点。2050年までに県民所得を足元の2倍以上に引き上げる自立型経済の実現を目指す」と強調。基地返還を待たずスピード感を持って取り組む姿勢を示し、知事の強力なリーダーシップの下での官民連携を求めた。
本永代表理事は、今年行われる沖縄振興計画の中間見直しにおいて、後半5カ年の計画に同戦略を位置づけるよう要望。「ブルーエコノミーや先端医療および航空宇宙の3分野でR&D(研究開発)を軸とした知財型産業の創出を目指す」と述べ、イノベーションパーク構想の実現や那覇空港の早期機能強化、機関交通の整備の必要性を訴えた。
対象エリアを抱える3市長も意見を述べた。知念覚那覇市長は「プロジェクト推進に全庁を挙げて取り組む」と述べ、28の取組を議論するワーキンググループへ全職員を派遣するよう指示したことを報告した。
松本哲治浦添市長は、戦略機能用地の先行取得や開発において現行制度では課題があるとし、「基地の返還時期のめどが立たない状況では推進できない。県と3市で連携し、国へ制度改正を働きかけたい」と求めた。
佐喜眞淳宜野湾市長は、国へ基地返還期日を明確に求めるよう要請し、「既存市街地との整合性ある計画実行へ県の後押しを」と訴え、普天間飛行場の負担軽減推進会議の早期開催を求めた。
同協議会理事の安里昌利氏(沖縄懇話会代表幹事)は、那覇空港の拡張に向けた構想への早期着手と、ソフト面での24時間化の早急な実現を要望。企業界からも、横田哲氏(沖縄電力代表取締役社長)が「脱炭素や次世代エネルギーの導入が不可欠。県と一体となり技術的なエネルギー供給に取り組みたい」と述べた。
内間耕氏(國場組代表取締役社長)は、空港拡張と既存産業の高付加価値化は不可分であるとし、「セットになることで41市町村に広く豊かさが共有できる」と述べた。このほかにも、出席した経済界の各代表から、さまざまな分野で活発な意見や要望が相次いだ。
これらを踏まえ、古謝知事は「経済界が資金を出し、主体的に実行役として動く全国に類を見ないプロジェクト。覚悟を持って主体的に取り組む」と高く評価。エリアを限定せず沖縄県全体に波及効果を行き渡らせる仕組みを県として構築する考えを示した。さらに「経済界や市町村とつなぐだけでなく、政府の地域未来戦略などにも同分野を盛り込む検討を進めたい。国、県、市町村および経済界の歯車を嚙み合わせて一気に加速させたい」と前向きな姿勢を明確にした。



