移動平和展で小林市から謝意 堀市長らが嘉数市長表敬 平和学習での交流構築へ
宮崎県小林市の堀研二郎市長や大山和彦教育長らが10日、市役所に嘉数登市長、宮城克典教育長を表敬訪問した。昨年11月に小林市で開催した宮古島市の移動平和展「戦争と子どもたち~学童疎開~」への感謝の気持ちを伝えたほか、学童疎開の縁をきっかけとした両市間の交流や、子どもたちの平和学習における連携強化について意見を交わした。
移動平和展は、戦時中に宮古島の児童が小林市へ学童疎開した歴史的なつながりを背景に実施された。当時の学童疎開受け入れに対する感謝を伝え、戦争の記憶を後世へとつなぐ取り組みとして企画され、会場では写真とパネル約150点の展示は疎開体験者の証言、学校の記念誌などが展示された。
席上、堀市長は「小林の市民が改めて(戦時の)歴史に触れた良い機会となった。今後、平和学習を中心に宮古島市の皆さんと交流していきたい」と述べ、大山教育長も「展示では住んでいる市民が気づかないことや知らなかったことを改めて発見することができた。平和教育の一つとして学ぶことができた。教職員も過去の事実、つながりを知り子どもたちの平和教育につなげていただきたい」と語った。
嘉数市長は、国民保護における住民避難計画で本市が九州4県15市町村への避難を想定していることに触れ、「計画を作るだけでなく日頃から顔の見える関係を作っておかないと万が一の際になかなか動けない。それは国民保護上の住民避難計画だけでなく平和教育の観点からも顔の見える関係を作っておくことは大事。しっかりと関係構築していきたい」と話した。
宮城教育長は、学童疎開について「平良第一、平良第二、下地の国民学校から約80人の児童が宮崎でお世話になった。存命者の聞き取りでは空腹、寂しさ、寒さ、肉親とも離れてさみしかったとの思いが募ったことや声掛け、食事の提供を受け、お母さん代わりの婦人たちに激励していただき、良くしてもらったという話を聞いた」と話した。
市長、教育長ともに昨年の移動平和展の期間中には小林市へと足を運んだ。当時の宮古島の子どもたちが疎開で過ごした学び舎にも訪れ、そこで目にした名簿も確認したことも振り返った。
今後の展開について宮城教育長は「特設授業などで学童疎開の様子も学習の要素に取り入れ、新しい形の平和学習を構築していきたい」と意欲を示した。



