既存施設の補助金返還見直し、九州市長会としても要望へ 待機児童ゼロ貢献も少子化で閉園、長期耐用年数基準に困惑
嘉数登市長は2日の定例記者会見で、5月14日に那覇市で開催された第138回九州市長会総会への参加を報告した。その中で、宮古島市が国に要望事項として新規に提案していた「私立小規模保育園の既存施設改修に係る補助金の処分制限の見直し」が、九州市長会としての要望事項議案に新たに盛り込まれ、承認されたことを明かした。今後は全国市長会への議案提出などを通して関係省庁に要望される予定で、嘉数市長は「引き続き様々な角度から国に働きかけを行い、地域課題の解決につなげていきたい」と意欲を示した。
同総会は、九州各市の首長らが一堂に会し、各市が抱えるさまざまな行政課題の協議が行われている。
同要望は、保育施設改修に係る国庫補助金返還の処分制限期間の考え方に疑義が生じているとして、既存建物の改修の実態を十分に考慮した合理的かつ明確な基準の算定を国に求めているもの。5月12日には嘉数市長らがこども家庭庁の渡辺由美子長官に要請書を手渡しており、今回の九州市長会における要望事項として位置づけられたことで、地域固有の課題から九州全体の保育課題として、より強力に国へ働きかけていく体制が整った。
この問題は、2015年度に創設された待機児童対策の補助制度を巡るもので、宮古島市では8事業所が補助金を活用し既存建物の内部改修などで地域の保育需要に応えた。これにより22年度には待機児童ゼロを達成し地域課題の解決に大きく貢献してきた。
だが、近年の少子化や保育士確保の困難などにより閉園を検討する事業所が出てきた。その中で事業所が市へ相談に行った際に、事業終了時に長期耐用年数(47年)を前提とした補助金返還が生じることが判明したという。
補助金を活用した8事業所の代表らは2月18日に市へ補助金返還の取り扱いに関する要請を行っていた。


