各委員会は補正予算などについて審査した =市議会全員協議会室

市議会、全議案を可決 保良クバクンダイの文化財指定向け調査費

 宮古島市議会は12日、総務財政・経済工務・文教社会の3常任委員会を開いた。市当局の担当者らが補正予算の内容や条例改正案について委員らに説明し、全議案が原案通り可決された。今議会での補正予算額は約4億6千万円。20日からは一般質問が始まる予定。
 文教社会委員会では福祉部や教育部などが関連する補正予算について説明した。生涯学習部は保良クバクンダイ鍾乳洞(パンプキンホール)の市文化財指定に向けた調査費として約771万円を補正予算として計上。9月の文化財指定を目指し地質調査などを進めるという。
 また教育部は市内小中学校に無線LANアクセスポイント120台、約3千7百万円分を購入する議案を提出した。GIGAスクール構想立ち上げ以降学校内でインターネットがつながりにくい場所が見られるとして、市は調査を進めていた。
 経済工務委員会では、農業・水産や空港・港湾建設に関する補正予算などについて市の各部局長らが委員らに説明した。
 このうち畜産事業費では、飼料高騰対策事業として約4800万円を計上。高騰する物価対策などに充てられる。このほか11月に実施予定の「宮古島肉祭り」に約3百万円を計上した。農林水産業費全体の補正額は約1億6千万円。
 総務財政委員会では、主に歳入の補正予算に関する審査が行われた。主な歳入は価格高騰重点支援給付金事業の1億8百万円、ふるさと納税寄付金が約2千3百万円などの内容が当局から委員に説明された。
 また陳情書について、同委員会で討論された有事法制に基づくシェルター建設を求める意見書について、山下誠氏は継続審査を提案したが多数決で採択が決まった。経済工務委員会で討論されたネオニコチノイド除去設備の整備を求める陳情書は、多数決の結果審議未了とされた。

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