上地前議長(左)と固い握手を交わす平良敏夫新議長 =市議会正副議長室

第11代議長に平良敏夫氏(自民) 期末手当増額の予算措置通過 市議会臨時議会

 宮古島市議会(上地廣敏議長)は29日に第6回臨時会を開き、宮古島市(座喜味一幸市長)から上程された補正予算案8件と条例改正案3件、議長提出の指名案2件を審議し、原案通り可決した。また、上地議長からの「議長辞職願」を受けて、新議長選任の議員投票が行われた結果、宮古島市議会第11代議長に平良敏夫氏(自民)が選任された。

市議会第6回臨時会ではすべての上程議案が原案通り議会承認された=市議会本会議場


 一般会計(第6号)補正は歳入歳出に1億954万円を追加し、歳入歳出総額を393億7026万円とするもので、補正額のうち1億810万円は人事院勧告による市職員と特別職の人件費増に伴う増額補正。
 新里匠議員から「市の一般職と特別職を合わせた約1300人の手当増額分として1億円余りが計上さているが、膨れ上がる行政運営費を今後どう負担していくか」と問われ、與那覇勝重総務部長の「給与等の増額分は今後も財政調整基金での手当てが続く」と回答。新里議員から「業務改善などによる行政運営費の削減が急務だ」と指摘され、嘉数登副市長が「市行政改革大綱に基づく『市集中改革プラン』を本年度中に策定し物件費などの総検討を行う」と答弁した。
 議案採決では、上里樹議員が「生活給である一般職員給与と連動して職務給である特別職や議員の報酬を引き上げることに市民の理解は得られない」と反対討論を展開したが、賛成21、反対2の賛成多数で可決したほか、市長上程の全議案は原案通り可決された。
 市議会に設置されている五つの常任委員会は任期2年の満了を迎えて、上地議長の指名により改選が行われ、各委員会で正副委員長の選任が行われ▽議会運営委員会は前里光健氏を委員長に同副委員長に狩俣政作氏▽総務財政委員長兼予算決算委員長に下地茜氏、同副委員長に前里光健氏▽経済公務委員会は狩俣勝成氏を委員長に同副委員長に仲間誉人氏▽文教社会委員会は池城健氏を委員長に同副委員長に平良和彦氏―をそれぞれ選任した。
 新たな常任委員会編成と正副委員長選出においても座喜味市政を支える与党議員と保守系3会派の議会運営への思惑が交錯するなかで、総務財政と文教社会の2委員会では議員投票による選任となった。

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