練習でサーブを構える上地彩菜さん =11日、宮古島卓球クラブ

上地彩菜さん、卓球12歳以下日本代表に選出

 宮古島卓球クラブ所属の上地彩菜さん(東小2年)は、5~7日に北九州市で開催された日本卓球連盟の12歳以下日本代表(ホープスナショナルチーム、以下HNT)選考合宿に勝ち抜き、2022年度のHNTバンビの部(8歳以下)に選出された。彩菜さんは「夢はオリンピックで金メダルを取ること」と目を輝かせる。父の浩和さん(48)は「これから厳しい競争が待っていると思うが、子どもに寄り添っていきたい」と話した。

 小学6年生以下を「ホープス」、4年生以下を「カブ」、2年生以下を「バンビ」とする年代別カテゴリーは日本独自のもので、3つをまとめて通称「ホカバ」と呼ばれている。日本卓球協会は2000年から早期発掘した選抜選手でHNTを作り、合宿などを定期的に行うことで選手と指導者のレベルアップを図っている。近年の日本代表はホカバ時代から才能を発揮することが多く、ホカバの育成が日本卓球界の強さの根幹を作っているとされる。
 選考合宿の女子バンビの部には全国各地から12人の選手が招待された。彩菜さんは21年7月に開催された全日本選手権大会に沖縄県代表として出場し、決勝トーナメントに進出したことで強化委員の目に留まったという。
 総当たりのリーグ戦優勝者と、2位以下の中からリーグ戦と学力・体力テストの合計点が1位となった選手の計2人をHNTに選出。彩菜さんのリーグ戦成績は8勝3敗で3位だったが、学力(国語・算数)と体力(握力・立位体前屈・プロアジリティ)の合計で2位の選手を上回った。
 彩菜さんが卓球を始めたのは4歳のころ。いとこが卓球教室に通うつきあいから始まったという。憧れの選手に東京五輪で日本卓球界初の金メダリストになった伊東美誠選手を挙げる彩菜さんは「将来の夢はオリンピックで金メダルを取ること」と話す。
 所属クラブの池間祐治監督は「何より本人が卓球を好きで、練習時間以外にも熱心に研究している。特に子どものうちはそういった気持ちが大切」と述べる。
 浩和さんは「本当に驚いたしうれしいが、厳しいプレッシャーに潰れてしまわないかなど複雑な思いもある。とにかく子どもに寄り添うことを心掛けて応援していきたい」と語った。

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