初荷式で冬春期野菜の高値販売を願って万歳三唱する参加者 =JAおきなわ宮古地区農産物集出荷施設

冬春期野菜の高値願いJA初荷式

JAおきなわ宮古地区野菜・果樹生産出荷連絡協議会(伊志嶺一之会長)の2022年初荷式が5日、平良野原越の同農協農産物集出荷施設で行われた。参加した生産農家をはじめ農協や行政、運送事業者など関係者が初荷のゴーヤーやカボチャ、トウガンなど34.8㌧を送り出し、今冬春期野菜の安全な輸送とともに高値販売を願った。今期は各品目とも比較的順調に生育しており、今後は新型コロナ感染拡大の影響が懸念されるものの、野菜.果樹の出荷量2610㌧、販売額10億円を計画している。

 伊志嶺会長は「新型コロナの影響が懸念された販売価格も順調に推移しており、高品質生産に努力している生産農家、指導、協力を受けている各関係機関に心から感謝したい。宮古地区の野菜に対する市場の信頼度は高く大きな期待が寄せられている。これに応えるため今後も『定時.定量.高品質』の生産出荷体制を構築していく必要がある。生産農家が団結して第1に求められる産地定着を確立したい」とあいさつ。
 来賓の座喜味一幸市長が「宮古の経済を支えているのは農業。皆さんの情熱が大きく花開き、新しい展開が期待されている。市としても生産意欲を高め、若者が定着できる施策を講じ、6次産業を推進するなど農業振興を支えていきたい」と祝辞を述べた。県宮古農林水産振興センターの砂川喜信所長、JAおきなわの長濱国博経営管理委員も農家を激励した。
 会場では感染症防止対策のため参加者は間隔を空けて並び、行事も短縮して実施された。3日~5日に出荷されたゴーヤー14㌧、カボチャ7㌧、トウガン12㌧、サヤインゲン1.1㌧、メロン0.7㌧がトラック3台に積まれ、全員で「万歳」を三唱して目的地までの安全運送と今冬春期の高値販売を祈願した。
 同協議会によると今冬春期野菜は9月末から10月の台風接近により定植の遅れがあったが、作付け後の生育は各品目とも比較的順調に進んできた。10月下旬のゴーヤーを皮切りにトウガン、サヤインゲンなど施設野菜の出荷が始まり、1月からは露地栽培のカボチャも本格化する
 昨年は巣ごもり需要の拡大による消費形態の変化や緊急態宣言の再発出.延長など消費動向に不安要素がある中、比較的良好な販売で推移。今後は感染拡大の影響が懸念されるが品質管理をはじめ計画的出荷、市場担当者との密接な情報交換を徹底して有利販売に取り組んでいく。

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