宮古島市、国民保護意見交換会の回答公表 輸送力や生活補償で国・県と連携 全島避難「自分事」に
宮古島市はこのほど、昨年度に市役所ロビーで実施した「沖縄県国民保護共同訓練に係る住民意見交換会」で寄せられた市民の声と、それに対する国・県・市の回答をホームページで公表した。全島避難を想定した輸送力の確保や避難先での生活、財産補償といった切実な不安に対し、関係各機関が現在の検討状況を回答。市は「市民の命と暮らしを守ることが最重要責務」とし、今後も実効性のある計画づくりを進める考えを示した。公表された宮古島市HPの当該ページはコチラから。
意見交換会は「オープンハウス型」として、パネル展示と職員による直接説明を併用する形で10月28日~11月1日と2月25~27日の計2回実施された。公表された資料によると、市民からは「6日間で全員避難は可能なのか」「避難中のローンや生活費はどうなるのか」「ペットや家畜はどうすればよいのか」といった具体的な質問や、戦争回避に向けた外交努力を求める声が多数寄せられた。
これに対し国からの回答では、先島諸島が離島であり避難の困難性が高いことから優先的に検討していると説明。九州・山口各県を避難先に設定しているのは、既存の「9県相互応援協定」などの素地があるためとした。生活費については、国民保護法に基づく「救援」により衣食住が確保されることや、移動費用は国が負担することを明記した。
一方、家や土地などの財産補償については、事態終了後の復興施策の中で政府全体で検討されるべきものとの認識を示した。
沖縄県は、輸送力について「1日約2万人の域外輸送力を確保し、単純計算で6日間での避難完了を目指す」とする算出根拠を提示。武力攻撃が発生する前の「武力攻撃予測事態」での避難を想定し、空港や港湾などのインフラが維持されていることが前提であるとした。
宮古島市は、独自の取り組みとして令和8年度より「危機管理監」を配置し、首長の判断を補佐する体制を整える。一時集合場所への移動は「原則徒歩」とし、航空輸送力を最大化するため預け入れ荷物は制限し「原則手荷物のみ」とする方針を示した。また、避難後の空き巣対策として警察への警備強化要請を盛り込むなど、防犯面にも配慮する。市は11月には宮古空港で実地確認を行い、移動や搭乗手続き、誘導動線の精緻(せいち)化を図ったほか、2月下旬には「国民保護シンポジウム~国・県・市長と考える私たちの国民保護~」と題したシンポジウムも開き、国民保護や全島避難の在り方への理解を促進した。
市防災危機管理課は「国民保護は自然災害と同様、事前の備えが重要。市民の協力が不可欠であり、頂いた貴重な意見を今後の避難実施要領の具体化に反映させていきたい」としている。


