防災庁発足で期待される「ペットとの避難」 細野防災相も環境整備に意欲
災害対応の司令塔となる防災庁が2日に発足した。
災害時は人命優先となる一方で、ペットを飼っている人にとっては、一緒に避難できる環境の確保も重要だ。新たな組織の発足をきっかけに、ペット避難に対する注目も高まっている。
ペットと避難所については、これまでさまざまな問題が指摘されてきた。
2011年に発生した東日本大震災では、ペットを自宅に残したまま避難することになり、放浪するケースも見られた。また、ペットを助けるために自宅に戻り被災した事例もあったという。
これをきっかけに国が対策に乗り出し、2013年に環境省が「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を策定。災害時には飼い主とペットが一緒に避難する「同行避難」を基本とした。
しかし、2024年の能登半島地震の際も一部の避難所でペットの受け入れを拒否されたり、ペットの飼養をめぐって苦情が出されたりするなどのトラブルが発生。こうした問題を受け、環境省は2025年、8年ぶりにガイドラインを見直す方針を固めた。同行避難や飼育スペースの確保などをより勧奨する内容だとし、現在2026年度内の公表に向けて作業が進められている。
これまで、ペットの災害対策は主に環境省や自治体などが取り組んできた。今回発足した防災庁には関係省庁や自治体と連携しながら、受け入れ体制を整備する役割が期待される。
こうしたなか、初代防災相に就任した細野豪志氏が3日、熊本県を訪問。自身のX(旧Twitter)で、ペットも一緒に避難できる避難所を視察したことを報告。「猫も被災者だ。大切なペットと飼い主さんが、安心して避難生活を送れる環境をつくりたい」と投稿し、今後の環境整備に意欲を示した。
ただ防災庁の発足で、直ちにペットの避難環境整備につながるわけではない。現場で対応する自治体にも、避難所の整備や受け入れルールの明確化が引き続き求められる。また、飼い主自身も、避難所の確認や物資の確保など、日頃からの対策を講じていく必要がある。






