
一般会計予算案、原案可決 挙手による賛成多数 市議会予算決算委員会 し尿処理事業費など審査
開会中の宮古島市議会3月定例会は6日、2日目となる予算決算委員会(下地茜委員長)を全員協議会室で開き、2025年度一般会計の衛生費、農林水産業費、教育費の歳出予算案と419億6000万円の歳入についての質疑が行われた。歳出では学校規模適正化対策費、し尿処理事業費、西浜崎海岸整備事業工事請負費などを審査した。審査終結後に討論、表決があり、一般会計予算案は挙手による賛成多数で原案通り可決された。同予算案は25日の本会議で最終採決が行われる。
一般会計予算案に対する討論では、賛成の立場で下地信男氏が「宮古島市は合併20年を迎え、いろんな課題を抱えている。その課題解決のためにも素晴らしい予算である」と述べた。
反対の立場で討論した上里樹氏は「国策による宮古島駐屯地等周辺特定臨時避難施設整備助成事業の地下シェルター整備には反対。90%の高率補助とはいえ整備後の地下施設の維持管理費は市民の重い負担になる」と述べた。
討論後、挙手による採決では賛成多数で原案通り可決された。
歳出審査の衛生費は、狩俣勝成氏が平良荷川取で建設中のし尿処理事業費の委託料などについて質問。質疑の中で市は「夏場が1日当たりの受け入れ量70㌔を超えることが予想される」と述べ、(稼動の)当初は新施設、既存のし尿等下水道投入施設のいずれでも使用できるような体制で行う方針を示した。
狩俣政作氏も負担増を懸念して質問。市は「1日当たりの受け入れ量で対応できると予想しているが、搬入の浄化管理業者から夏場は70㌔を超えるとの話がある。夏場にどのくらいの量が入ってくるか分からないので既存の施設も点検し使用できるような形にしておきたい」と述べた。
委託料などの増額については、人件費や燃料費の単価増により収集運搬処理業務の費用が上がることによる増加と説明した。
全国ハンセン病療養所所在市町村連絡協議会総会開催地負担金への質問もあった。総会は持ち回りで療養所のある市町村で開催されており、25年度は宮古島市で7月10、11の両日に行われる。負担金は運営費などで各療養所が抱える課題などを協議する。