来年4月の開校に向けて改修工事が進む宝塚医療大学宮古島キャンパス =旧城辺中

観光学部の開設認可 宝塚医療大 来年4月、宮古島開校へ

 宝塚医療大学(岸野雅方学長)は25日、文部科学省に申請していた2024年4月の観光学部設置が認可されたと発表した。旧城辺中学校跡地で1年生が学ぶ宮古島キャンパスを開校させる。宮古島市では初めての高等教育機関が設置される。現在、旧城辺中校舎の改修工事、敷地内で学生寮の新築工事が進められており、来年2月には完成する予定。同学部の開設は新型コロナなどの影響で1年延期されていた。
 同大学では旧城辺中校舎を市から無償で譲渡され、観光学部設置準備を進めてきた。当初23年4月開設を予定していたが新型コロナなどの影響で学生寮の建築資材の調達が遅れたため1年延期していた。観光学部の定員は100人。1年次は宮古島キャンパスで、2年次以降は兵庫県の尼崎キャンパスで学修する。
 同大学の医療技術分野での経験を活かし、専門人材を育成することで観光産業や地域振興に貢献することを教育研究の目的とし▽国や地域、文化等あらゆる背景を持った多様な人々に対する高いコミュニケーション能力▽日常業務で求められる観光分野に関連する専門的な知識▽観光分野でこれから重要となる医療及び介護に関する知識と基礎的な技術▽時代の趨勢を踏まえ変化する状況に対応できる能力│を養成していく。
 カリキュラムの特徴として実践的で高い英語力や情報処理能力、データサイエンス・AIに関する知識・技術、ホスピタリティー精神にあふれたコミュニケーション能力、感染症対策など医療分野の知識・技術、充実したインターンシップによる実践能力を育成し、「ヘルスツーリズム」「地域経営(観光)」「ホテル・ブライダル」「エアライン」について専門的に学ぶ。
 同大学新学部設置準備室宮古島分室の上地昭人室長は「宮古島市最初の高等教育機関として市民の関心がある中、設置が1年延期されていたので安堵している。100人の学生が来るので地域行事に参加するなど地域活性化に寄与できれば」と話した。
 認可を受けて学生募集が始まるが「宮古の子どもに進路の選択肢を提供できる。最初の1年が宮古なら父母の負担も軽減できる。観光業を盛り上げ、世界に羽ばたけるような人材が育ってほしい」と期待した。

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