日米共同統合演習必要性に理解 嘉数市長会見 宮古空港、平良港も使用予定
嘉数登市長は5日の定例記者会見で、今月19日から29日まで実施される日米共同統合演習(実動演習「キーン・ソード27」)について「南西諸島を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟の抑止力・対処力を強化していくための共同演習の必要性は、平和維持の観点から理解せざるを得ない」との認識を示した。一方で過去最大規模の訓練に伴う市民の不安解消に向け、国に対して透明性のある情報発信と徹底した安全管理を国に強く求めていく考えを明らかにした。
防衛局からの通知によると、19日から29日までの11日間、市内の演習には自衛隊約70人、米軍約130人の計約200人が参加。日米共同調整所の運営や部隊・装備品の展開、船舶による輸送訓練などが計画され、人員や装備の移動のため、民間施設である宮古空港や平良港が使用される予定。オスプレイを含む航空機や各種装備品が投入される予定で、規模の拡大に伴い市民の間では生活環境や交通への影響、基地化の加速に対する懸念が高まっている。
嘉数市長は「これまでにない規模での訓練であり、不安を感じる市民がいることも承知している」と述べた。その上で「訓練の規模そのものよりも事前に丁寧な周知を行い、終了後には事故の有無を含めた検証結果を市民に提供することで理解もより進む」と述べ、国に対して一層の情報公開を働きかける考えを示した。
市は、これまで米軍単独の訓練には自粛を申し入れてきた。嘉数市長は、今回の対応には「日本の防衛は第一義的に自衛隊が担うべきであり、日米同盟のもとで補完し合う共同訓練と米軍単独の訓練とでは趣旨が異なる」と説明。自衛隊が参加する共同統合演習については一定の容認姿勢を維持しつつも、市民生活に影響を与えないよう安全確保と騒音対策の徹底を申し出たことを明かした。
演習に先立ち17日には市役所2階大ホールで第2回「地域安全・安心を市民と共に考える会」と題した意見交換会を招集する。港湾や空港から駐屯地への移動に伴う交通への影響などを解説するとともに、嘉数市長は「意見交換会の意義は知り得ている情報をしっかり市民に伝えることにある。市民が不安や疑問に思っていることを汲み取って、それを国や米軍に伝えていくことが市の大きな役割」と述べ、情報発信と橋渡しに努める姿勢をみせた。
県が検討を進める下地島空港の利用方針については「宮古の経済成長を支える強力なエンジンであり、民間航空利用を原則とすべき」との従来スタンスを強調。地元の感情や、歴史的経緯を踏まえた慎重な判断を県に期待するとした。
また、質疑では県内で発生した米軍人による事件への対応についても見解も問われた。



