防火への決意を新たにする出初式で放水をする消防職員・団員 =宮古島市消防本部

消防体制強化に決意新た 宮古島市消防出初式

 宮古島市(座喜味一幸市長)の2023年消防出初式が7日、平良西里の市消防本部で行われた。宮國和幸消防長ら職員や消防団員、市関係者が市民の生命、財産を守り、住民の防災意識を啓発し災害防止に努めるとともに、高齢化や入域観光客数増加に伴う消防体制の強化に決意を新たにした。出初式では特別点検や一斉放水、勤続表彰のほか、3年ぶりに展示訓練も披露され、会場から歓声と拍手喝采が送られた。
 出初式は、消防職団員が新たな決意で車両や資機材の点検と訓練で圏域住民の防災意識を啓発し災害防止に努めることを目的としている。同本部によると22年の災害発生状況は火災が8件、救急は3922件となり過去最高件数となった。
 式辞で座喜味市長は「消防職員、消防団員の皆さんには日頃より住民の生命、身体、財産を守るため、崇高なる消防精神と強い責任かを持って昼夜を分かたず、消防・防災活動に尽力いただいていることに感謝するとともに、市民の熱い信頼に応えていただくよう強く望む」と激励した。
 また、市としては「高齢化や入域観光客数の増加が見込まれる中、救急・救助件数の増加により消防体制の充実・強化が求められている。安全で安心して暮らせる社会は市民生活の根幹。消防行政に課せられた責務であると強く認識し、各種訓練や職員研修などを通して消防体制の充実強化を推進する」と強調した。
 祝辞で宮古市議会の上地廣敏議長は「日頃より使命感を持ち、日々の厳しい訓練に励み防災活動に尽力いただいている消防職員と団員には心から敬意と感謝を表す」と述べた。
 展示訓練ではマグニチュード8・0、最大震度6弱の強い地震が発生したことを想定し、火事が発生した7階建てのマンションから逃げ遅れた人を救出する訓練が職員らにより公開された。本番さながらの煙の演出や放水の迫力に訪れた親子ずれからは歓声と拍手喝采が送られた。
 おじいちゃんが勤務しているという前里美有ちゃん(3歳)はサイレンを鳴らす消防車に対し「かっこよかった」と話した。
 家族で来た盛島慶子さんは「訓練を見て、いざ何かあったときに安全を守ってくれると思うと安心する。怪我しないように訓練を頑張ってほしい」と語った。

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