GMO騒動、「80世帯のマンション」から「北朝鮮系ハッカー」へ 当初の「犯人特定」報道は何だったのか
GMOインターネットグループへの一連の不正アクセスをめぐって、ここにきて北朝鮮系ハッカーの関与が疑われ始めている。
当初、犯人のものと思われるIPアドレスを使っている端末が「80世帯が住むマンション」のような場所からのアクセスを示しているといわれ、犯人特定の手掛かりになるなどと報じられていた。
ところが11月1日以降、その見立ては一転。北朝鮮系ハッカー集団による関与の疑いが浮上したのである。「80世帯が住むマンション」という報道はいったい何だったのだろうか。
GMO騒動、派生トラブルも発生 犯人特定謳う危険なサイトに注意
発端の一つとなったのが、10月29日のGMO代表・熊谷正寿氏のXでの発信だ。
熊谷氏は窓口に寄せられた情報に加え、社内ホワイトハッカーチームが「犯人の特定につながる有力な情報を入手した」と明らかにした。その後、翌30日のTBSの報道で、外部専門家であるアンノウン・テクノロジーズの切敷裕大氏が、犯人による脅迫サイトで公開されていた訪問記録の中に、サイトの編集直後に訪問してきているIPアドレスが複数あると解説し、これが犯人自身のIPアドレスである可能性を指摘したのだ。
この際、切敷氏は「このIPアドレスを使っている端末が80とか結構多いという情報がある」と述べ、「80世帯が住むマンションのような場所からのアクセス」だと説明。
この情報がネット上で拡散され、「犯人の住むマンションが特定された」「80世帯が住んでいるマンションらしい」という言説が広まったと考えられる。
共同通信は1日、関係者への取材として、GMOはマルウエアや通信ログなどの特徴から、一連の攻撃が北朝鮮系ハッカー集団による可能性が高いと分析したことを報道。共同通信が行った解析でも、犯行声明サイトの公開直後に接続したIPアドレスのうちの5つで、過去に北朝鮮のハッカー集団が使用したものと一致したことが確認されたという。
これまでのところ、実際に北朝鮮系ハッカーが一連の犯行に関わったかどうかは断定できないが、仮にそうだった場合、日本は対北政策の練り直しを迫られそうだ。
いずれにしても、早期の犯人特定が望まれる。






