フジテレビ「夫婦別姓刑事」ハラスメント騒動でラブストーリー禁止を通達、黄金期を支えた月9ドラマとは
先月、最終話を迎えたフジテレビドラマ「夫婦別姓刑事」でW主演を務めた俳優・佐藤二朗と橋本愛とのトラブルが尾を引いている。10日のニュースサイト「スポニチアネックス」(スポーツニッポン新聞社)によれば、同局は来年1月期に予定していた月9枠のドラマの企画を変更したと報じた。
報道では「上層部から突然下りてきた指示だった」と伝え、上層部は「男女の恋愛ものをこのタイミングでやるべきではない」と判断したという。
同局は1987年4月より月曜21時をドラマ枠として正式にスタートし、90年代から2000年代にかけては「高視聴率の王道枠」として日本のエンターテインメント界をけん引。若者文化やライフスタイルにまで影響を与え、「月曜9時は街からOLが消える」と言われるほど、世の女性は恋愛ドラマにくぎ付けだった。
その歴史のなかで、月9ブームを全国区にした伝説作品といえば1991年放送の俳優・鈴木保奈美と織田裕二がW主演した「東京ラブストーリー」ではないだろうか。最高視聴率は驚異の32.3%を記録(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)。当時、カンチ役の候補に挙がっていたのは知名度・演技力ともに申し分のない俳優・緒形直人だったが、まだまだ無名だった織田が起用されたという経緯もある。織田にとっては同作の出演がターニングポイントとなり、出世作となった。
また、1996年放送の俳優・木村拓哉と山口智子とのW主演の「ロングバケーション(通称:ロンバケ)」も歴史に残るドラマだろう。脚本家・北川悦吏子による、月9黄金期を代表する名作だ。木村にとって、連続ドラマ単独初主演作となる同作は、大ヒットにより人気を不動のものとさせた。以後、「木村拓哉が主演するドラマは必ずヒットする」という、その後の月9を支える絶対的な神話が誕生した。
そして2001年、木村主演の「HERO」は全11話のすべての回で視聴率30%以上を達成するという、前人未到の記録を打ち立てた。型破りな検事を取り巻く城西支部の個性豊かなメンバーたちの活躍を描いたリーガル・エンターテインメントドラマ。それまでの堅苦しい司法ドラマのイメージを覆し、ジーンズにダウンジャケット姿の検事が、独自の視点で事件の真相に迫るという設定が極めて革新的だった。同作は2006年のスペシャル版、2007年の劇場版、そして2014年のシーズン2、2015年の劇場版第2弾にいたるまで、すべての作品が大ヒットを記録している。
渦中の同局だけに、冒頭のハラスメント問題はある意味、深刻かもしれない。だが、同局からラブストーリーを取ったら死活問題だろう。






