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「ば・く・れ・つ♡」「夜の踊り子」…TikTok発の流行語に見る「大喜利化」とバズのヒット法則

女性向けエンタメ&ライフスタイルニュースサイト「モデルプレス」が発表した「流行語大賞2026上半期」。読者アンケート1万7978件の回答と編集部審査をもとに選出された20ワードには、M!LKの楽曲から波及した「〇〇で滅」や「ば・く・れ・つ♡」、≠ME・櫻井ももの「私!?♡」、サカナクションの楽曲を使った「夜の踊り子ミーム」、映画「爆弾」のスズキタゴサクに由来する「タゴサク構文」、「びっくりした、〇〇かと思った」など、現在のネット文化を象徴する言葉が並んだ。

これらの流行を精査すると、TikTokをはじめとする短尺動画には、ユーザー自身が遊べる「型」こそが拡散を生むという法則が浮かび上がる。

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その背景にあるのが、コンテンツの「大喜利化」だ。かつて楽曲や映像は完成された作品として消費されるものだったが、現在のSNSでは、人気コンテンツそのものがユーザーの投稿を生み出す「お題」へと変化している。音源や決められた動きを使い、そこに自分なりのオチやシチュエーションを加える。作品を見る側だった人間が、その作品を使って新たな作品を作る側へ回るわけだ。

大喜利化するコンテンツに共通するのが、「再現性」の高さである。高度な編集技術がなくても、スマホ1台で再現できるシンプルさが重要になる。「夜の踊り子」の船をこぐような動きなどは、その典型だ。見た瞬間に「自分にもできそう」と思わせる手軽さが、投稿への心理的なハードルを下げている。

さらに重要なのが「改変性」、つまり自分なりにアレンジできる余地だ。「ば・く・れ・つ♡」のフレーズを別のワードに置き換えたり、「〇〇で滅」の「〇〇」に感情や出来事を入れたり、「びっくりした、〇〇かと思った」を画像に合わせて変えたりと、元の型に自分のネタを加えられる。こうした自由度の高さが、派生投稿を次々と生み出している。なかでも相性がいいのが「推し活」だ。「私!?♡」は、≠MEの櫻井ももの「きゅんかわ人生」に登場するセリフパートで、驚きやうぬぼれをコミカルに表現する際などに使われる。

例えば推しの写真に「私!?♡」を重ねたり、ビジュアルの良さに「〇〇で滅」と添えたり、「びっくりした、天使かと思った」といった言葉で褒めたりすることで、流行のテンプレートがそのまま推しの魅力を伝える投稿になる。こうした使いやすさが、ファンによる投稿の広がりを後押ししている。

ネット上でも、「元の曲を知らなくてもテンプレがあると簡単に面白い動画が作れる」「同じ音源でも使う人によって全然違う動画になるのが面白い」「推しの写真をはやりの型に当てはめるのが楽しい」といった声が聞かれ、ユーザーが視聴するだけでなく、流行を自らアレンジして楽しんでいる実態がうかがえる。

こうした「大喜利化」は、「穴埋め型」「シチュエーション型」「構文型」などに分けられる。いずれも元ネタを完全に再現する必要はなく、自分の生活や感情、推しへの思いを乗せられることが共通点だ。

発信者側が完璧な答えを提示するのではなく、ユーザーが遊べる「お題」を提供し、そこに一人ひとりが自分なりの答えを加えていく。この循環こそが、令和のSNSで生まれる爆発的ヒットの法則と言えるのかもしれない。

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