手間と効率化を使い分け 業績絶好調のブロンコビリー、都心進出の課題はどこに
ステーキ・ハンバーグレストランの「ブロンコビリー」が絶好調だ。2026年1月~9月は13%の増収、営業利益は前年同期比で50%近く増加した。
ブロンコビリーは今期通期の営業利益を39億7000万円と予想しており、年末商戦を前にして、年間通しての目標達成率(進捗率)は77%に達している。営業利益率は12.0%と、前年同期比で2.9ポイント上昇した。
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ブロンコビリーは2026年4月、サラダバーを「ブロンコビュッフェ」へとリニューアルし、セット価格の改定を実施した。価格改定やリニューアルは客離れのリスクを伴うが、ブロンコビリーは稼ぐ力を高めており、リニューアル効果は結果を残しているようだ。
ただ、ステーキを扱う飲食店の中では明暗が分かれている。東海地方を中心に展開している「ステーキのあさくま」は、2026年2月~7月の営業利益が前年同期比で約6%減少した。北関東を中心に出店している「フライングガーデン」は、2026年4月~6月の営業利益が前年同期比で2.4%増加したものの、営業利益率は0.5ポイント下がっている。
ブロンコビリーの強さが際立つ背景には、3つの要因がありそうだ。効率化、サービス力、そしてポジショニングである。
ステーキに手間、サラダは効率化
ブロンコビリーは炊飯の自動化やハンバーグ成形専用機械の導入、食器の片付けロボットなど、調理から店舗オペレーションまで、徹底的な効率化を進めている。
また、食材の調達から製造、物流までを含む「垂直統合」が特徴の一つでもある。ブロンコビュッフェなどに使われる野菜は、全国の契約農家から直接仕入れている。4月には、食肉加工・総菜製造会社の朝日ミートの完全子会社化も行った。
垂直統合を導入することで、仲介業者を経由することで発生する「中間コスト」の削減につながるだけでなく、食材の品質や加工の工程を自社で管理しやすくなるというメリットもある。
ブロンコビリーでは、店内に「オープンキッチン」を設置し、炭火でハンバーグやステーキを焼いている。手間はかかるが、炭火ならではの香ばしさや焼き上がりは、ブロンコビリーの商品価値を高める重要な要素となっている。
看板商品のステーキやハンバーグは、時間と手間をかけるオペレーションになっている。もう一つの看板商品であるブロンコビュッフェのサラダは、補充に業務支援ロボットを使って効率化を図る一方、農家との直接契約で鮮度の高いものを提供している。業務の遂行にあたって「メリハリ」をつけているのだ。
ブロンコビリーの2025年12月期の原価率は約33%。同時期のフライングガーデンは約34%、あさくまは44%であり、ブロンコビリーの努力が伝わる。メニュー構成や価格設定などの違いはあるが、食材の調達から製造までを一貫して管理する体制と、メリハリを利かせた経営方針が、収益性を支えているのだろう。
「都心にブロンコビリー」課題は
ブロンコビリーの躍進は今後も続きそうだ。創業からしばらくは東海地方で店舗を拡大していたが、2008年に関東地方へ進出。2014年には関西地方に初出店した。
2022年には九州にも初めての出店を果たし、全国規模のレストランチェーンへと着実に歩みを進めているのだ。
現在は110席~130席の郊外ロードサイド型の店舗が中心だが、2025年からは中型・小型モデルの店舗展開を加速させているという。

2025年6月にオープンした埼玉県の羽生noNIWA店は82席の中型店だ。イオンモール羽生 noNIWA内に出店した店舗であり、ショッピングモールの敷地内の中型モデルとなった。今後、都心への出店に向けて、20席~50席の新業態の検証を進めるという。
小型店の開発が進めば、従来の郊外ロードサイド型では出店が難しかった都心の駅前、商業施設などにも進出できる。ただ、ブロンコビリーの強みである炭火焼きやブロンコビュッフェを限られたスペースでどのように提供するかが課題になる。
小型店の成否は、これまで培ってきた高付加価値型のビジネスモデルを転換できるかどうかにかかっている。
文/不破聡 内外タイムス






