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大阪の泉佐野市と泉南市が合併検討も、人口8235人の田尻町は見向きもしない理由

1999年から2010年にかけて政府主導による大規模な市町村合併「平成の大合併」が行われたが、最近、大阪で「令和の大合併」があるかもしれないと話題になった。

大阪南部の泉州と呼ばれる地域にある泉佐野市と泉南市が、将来の合併を視野に入れた研究会を立ち上げると表明したのは5日だった。この日、大阪・泉南の4つの自治体(泉佐野市、泉南市、阪南市、熊取町)で広域でのまちづくりを議論する「泉州南未来像研究会」の会合が開かれ、泉佐野と泉南の両市長が提案した。

早ければ来年1月にも発足させる予定。隣接する阪南市と熊取町にも参加を呼びかけたが、どちらの首長も「持ち帰って検討する」と回答を保留した。

両市は、人口減が進み、単独での行政サービス維持が難しくなることや関西空港の競争力維持のため、合併の検討が必要と判断。また、大阪府が指定を目指す「副首都」の機能強化につながるとして、合併の際には府などに財政支援を求める方針だ。

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ところで、両市の沖合には関西国際空港があり、その一部は両市に属しているが、この合併の検討が報じられた際、注目を集めたのが、同じく関空周辺地域にある田尻町だ。実はこの田尻町は、両市に挟まれる位置にありながら、この合併話に参加していないのだ。

田尻町は人口8235人(10月1日現在)、面積約5.6平方キロメートルという小さな町。そのうち関空の敷地が3.3平方キロメートルと約6割を占めており、人が住む本土部分は約2.3平方キロメートルしかない。ちなみに泉佐野市の人口は10万236人(去年10月時点)、泉南市5万6107人(同)となっている。

これだけ小さな自治体なら合併話に乗っても良さそうなものだが、なぜ不参加なのか。そのワケは、同町が大阪で最も裕福な自治体だからだ。

関空関連の税収(24年度)をみると泉佐野市は約54億円、泉南市は約28億円、田尻町は約33億円。人口比では田尻町が圧倒的に多い。財政力指数(24年度)でも、泉佐野市が0.84、泉南市が0.67に対し、田尻町は1.28。「1」を超えると、自前の税収で必要な行政サービスをまかなえるということだが、これは大阪府でトップの数字で、大阪で唯一の地方交付税の不交付団体となっている。

そんな豊かな財政を背景に、田尻町ではコミュニティバスの無料化や学校給食の無償化など手厚い行政サービスが行われており、合併のメリットはないというわけだ。

田尻町にはまだ合併話の打診もないというが、今後どうなるのか。来年、発足するという研究会の行方とともに注目される。

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