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税収の半分が「利払い」で消えていく…高市政権の積極財政が引き起こす「悲惨な未来」

円安は自動車や電機メーカーなど輸出中心の企業にはプラスだが、輸入物価を押し上げて悪いインフレを引き起こすので、一般の生活者にはマイナスだ。円安は一部の企業ばかりがもうかる状態だ。

「責任ある積極財政」が招いた円安のツケ 為替市場に試される高市政権の経済政策

政府・日銀は外国為替市場で、7月30日から8月26日までに15兆3993億円の為替介入を実施、財務省が先週発表した。月次公表ベースでは過去最大の円買い・ドル売り介入だった。

米東部時間7月31日には日米両政府が28年ぶりとなる円買いの協調介入を実施したことがわかっているが、米国側の介入規模は明らかにされていない。

では、為替介入の効果はどうだったのか。日米協調介入前164円に迫っていた円相場は、一時155円台前半まで急騰したが、効果は一時的なものだった。9月2日の午前中時点の相場で1ドル=160.3円となっており、円安基調が解消されるには遠く及ばない水準だ。

為替介入というのは通常、時間稼ぎの政策だ。東京市場で1日に取引される為替の取引量は平均すると70兆円近いものなので、全体の取引量からするとわずかな額である。為替介入で為替の流れを変えるのは不可能だ。投機的な急変動の抑制や政治的なシグナル効果という観点では一定の意味を持つと評価されることもあるが、“玉の無駄打ち”と批判されても仕方あるまい。

為替は日米の金利差が関わっているため、先月31日に開幕したG20財務相・中央銀行総裁会議でベッセント米財務長官は「日本政府と日本銀行は、円高につながる措置を取るだろう」と日銀の利上げを示唆した。年内に日銀が金利を引き上げるのは、もはや市場では織り込み済みだが、それでも円安は解決しない。

野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏はテレビ朝日の取材にこう答えた。

「青天井といわれる投資枠の新設・防衛費など、(概算要求総額が)大きいと、財政が悪化する見通しになるので、円安・債券安が進むことになると思う。円安は物価高、債券安は長期金利の上昇と、経済とか国民生活に逆風になっているのが現状ではないか。日本国内のいろんな産業の国際競争力を高めることによって、輸出をもっと増やすことができると、円安の流れを多少なりとも食い止める構造対策になるのでは」

木内氏が指摘する長期金利の上昇がもたらす国民負担だが、国債の利払いは政府予測で、2026年13.0兆円、2028年17.1兆円、2031年26.1兆円、2040年54.5兆円。将来は税収の半分が利払いで消えていく。ちなみに、来年度の概算要求では利払い費として16兆5888億円が計上されている。

仮に「元本」を返済しないとしても、「利払い」だけでこれだけ多額の税金が消えていくのである。そもそも日銀の保有する国債は、利息がほぼゼロの時代のもの。今後、それを借り換える際の金利はそうはいかない。

先週末の各社世論調査を見ると、食料品の消費税減税に対する支持はおおむね50%以上といまだに高い。それでも、必要な財源を「明確に示すべきだ」とする意見は7割くらいあり、“条件付き賛成”ということになる。

政権が財源を示すことなくこのまま突き進めば、有権者の意思とは関係なく、市場が答えを出すことになる。

文/横山渉 内外タイムス

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