島の「食と農」の未来について語った鈴木宣弘氏 =20日午後、ホテルてぃだの郷2階・島野彩カフェ龍

「食と農」から島の未来探る 東大特任教授・鈴木氏が講演へ きょう特別講演会

 市民団体「宮古の命と未来をみつめる会」(旧宮古島薬害勉強会)が主催する特別講演会「食と農から考える~宮古の未来と子どもたち~」がきょう21日午後6時から、市未来創造センター多目的ホールで開催される。講師を務める東京大学大学院特任教授の鈴木宣弘氏が20日午後、公演に先立ち宮古島入りし、本紙の取材に応じた。鈴木氏は、日本の極めて低い食料自給率や海外依存の危険性に警鐘を鳴らし、「安全なローカル自給圏の構築と、有機・自然栽培への転換が急務だ」と力説した。

 専門の農業経済学や国際貿易論の視点から日本の食環境を分析する鈴木氏は、肥料や農薬などの生産資材を海外に依存している実態を挙げ、「地政学的リスク等で輸入が途絶えれば食料生産は壊滅的な打撃を受ける」と指摘した。
 また、日本の緩い農薬基準や、地下水を主要な水源とする宮古島での農薬影響、子どもたちの健康へのリスクに強い懸念を表明。利益率の低いサトウキビ中心の農業構造についても、農家自身が経営や多様な作物栽培を学ぶ意識の大切さを訴える一方、海外の農家への手厚い補償事例を引き合いに出し、国による農業全体への補助金拡大の必要性も併せて強調した。
 その上で、各家庭で農作物を育て有事に助け合う取り組みや、島に自生する薬草など伝統的食文化の復興による自給圏の確立を提言した。
 鈴木氏は「今、安全な食と健康が問われている。子どもたちの未来に何を残せるか、島のみなさんと一緒に考える有意義な機会にしたい」と述べ、主催者は「興味のある方はどなたでも、お子様連れで気軽にご参加いただきたい」と広く来場を呼びかけている。
 きょう21日の講演会では、鈴木氏による基調講演のほか、市議や地元農家、漁師、子育て世代らを交えた座談会「子どもたちへつなぐ島の未来」も行われる。入場無料、事前申し込み不要。定員は200人。
 問い合わせは同会事務局(携帯090・9671・8451)まで。

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