公共施設管理計画、大型整備で総量増加 漁港ヤードは原状回復へ、一般質問で山下誠氏質す
26日の2026年度第4回宮古島市議会一般質問に山下誠氏が登壇し、公共施設の適正管理や新総合体育館の財政負担、さらに久松漁港内公財産の不適切な減免措置の見直しなどについて市当局の姿勢を質した。市側は、公共施設等総合管理計画の削減目標に反し、総合庁舎や未来創造センターなどの大型整備によって施設の延床面積が増加傾向にある現状を説明。また、総事業費約150億円を見込む新総合体育館に付随する特定臨時避難施設(シェルター)に関し、年間約2150万円と試算される設備更新や稼働時の燃料費について、国費負担を求める要望を先島圏域の各自治体と連携して継続していく方針を示した。
山下氏はまず公共施設管理計画の進捗(ちょく)についてただした。市側は、2016年度に策定し23年度に改定した同計画において、総延床面積が約47万2千平方メートルから約53万平方メートルへと増加していると言及。資産リストラを担う行政経営会議の答申に基づき、対象となった9施設のうち、うえのドイツ文化村を除く8施設は2年以内、同文化村については5年以内を目途に方針を決定し、段階的かつ丁寧な統廃合や合理化を進めると答弁した。
新総合体育館の維持管理費について、市側は先に提示した年間約5200万円の試算とは別に、シェルター部分にかかる維持更新費が年約750万円、非常用発電機の燃料費が年約1400万円に上る概算を公表。安全保障上の必要性から整備される施設であるため、多良間村や石垣市、与那国町などの先島圏域で連携し、維持管理費への国補助スキームの確立を国に強く求めていくとした。建設費の上振れ懸念に対しては、現時点で規模縮小は検討せず、財政調整基金のシミュレーションを注視しながら予算枠内に収める姿勢を示した。
農地行政では、平良松原地区の農地法違反転用を巡り、沖縄県が2024年2月に現状復旧命令を発出したものの期限内に復旧されなかった事実を確認。市側は「今後も県と緊密に連携し、刑事告発や行政代執行も含め適切かつ速やかに対応する」と述べた。
公共財産の取り扱いでは、久松漁港内の用地を目的外の資材ヤードとして使用させ、周辺の除草を条件に使用料を減免していた措置について厳格に適用を見直した結果、使用者側から許可取り下げの意思表示があったと報告。今後は3~4カ月を要するとされる原状回復の前倒しを求め、回復後は条例に基づき速やかに公募手続きへ移行する方針を明らかにした。
2026年度の園芸施設補助金(予算2000万円)について市は、コスト削減のため「ハウスの新設よりも既存の修繕・延命を重視する」方針へ転換したと説明。新設枠の大幅縮小に対する現場の懸念に対し、市側は「修繕枠の執行状況を見極め、年度内の補正予算による増額や、島内の遊休ハウスの実態調査を通じたマッチングを進める」と答えた。
このほか防災行政として、西部中学校の非常用発電機を6月補正予算(約1500万円)で整備し、停電時の自動給水体制を確保する計画や、国民保護計画に基づく広域避難における「帰還後の生活設計や補償」に関し国・県へ丁寧な方針提示を求め続ける姿勢を明示。
さらに、一部利用者から照度不足が指摘されていた市陸上競技場の夜間照明については、指定管理者と連携して角度調整や点灯時間の見直しを行い、安全確保に万全を期すと答弁した。


