耕作放棄地解消活動などの農地パトロールを行う農業委員ら =伊良部島

農業委「継続した農地適正利用を」 耕作放棄地解消・農地無断転用防止

 宮古島市農業委員会(芳山辰己会長)は28日、2023年度耕作放棄地解消活動および農地無断転用防止活動の「農地パトロール」を行った。委員らが遊休農地10カ所、再生農地1カ所、違反転用6カ所を回り、事務局から説明を受けるなどして実態把握に努めた。市は遊休農地の有効活用に力を入れており、畑を借りて農業がしたい人の活用を呼びかけている。
 市役所玄関隣りの出発式で、あいさつした芳山会長は耕作放棄地の早期発見、所有者への指導、担い手へのあっせんや島外で農地の不在地主相談会を行っていることを強調し、「今後も遊休地や耕作放棄地、農地の無断転用の防止に努め、継続した農地の適正利用を呼びかけていきたい」と述べた。
 このあと車両で伊良部島、下地、上野、城辺、平良の遊休地などを回った。
 伊良部島の遊休地は4年ほど前まで耕作していたというが、現在は木々などが生い茂っていた。芳山会長は「面積は40㌃ほどあるのでもったいない。しっかりと農地として使い、できなければ貸してほしい」と話した。
 同委員会事務局では、遊休地を借りたい人がいればスムーズにつなげるように手続きなどのアドバイスを行っている。借りる人がいなければ県組織の中間管理機構に相談することができる。
 道路そばにコーラルが敷かれていた違反転用の場所については「所有者と借りる人が事務局を訪れ、現状回復して使いたいとの話があった。置いていた車やプレハブは撤去し、あとはコーラルを取り除いてさら地にした上で申請する」との説明があった。この場所は農地種別が2種で転用が可能だという。

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