市に委託され海草を除去する事業者 =前浜ビーチ

前浜に大量の漂着物 複数の遊歩道崩落も 台風6号で海浜に被害

 台風6号によって宮古島市の海浜に大きな損害が出ていることが、10日確認された。下地与那覇の前浜ビーチには、大量の漂流ごみや海草が流れ着き、景観を大きく損ねている。海面を漂っている海草も多く、漂着はしばらくの間続くと見られている。景観を楽しみに来た観光客からは、落胆の声が聞かれた。また前浜やサニツ浜周辺では、複数の遊歩道が大きく崩落。現場を視察した市議会自民会派の議員らは、「行政の怠慢」と当局を批判した。

大きく崩落した遊歩道を視察する市議会自民会派=下地与那覇


 台風6号通過時には、前浜ビーチだけでなく複数の海岸に、流木やペットボトルなどのごみが漂着。マリンレジャー事業者などが一部を撤去したものの、まだ多くのごみが残されている。海草の漂着は、8日夜ごろから始まったという。
 市観光商工課の川平敏光課長は「西風の影響か、9日から多量の海草が確認された。事業者に清掃を委託してあるが、漂着はしばらく続くと見込まれる。市としてもできる限りの対応を取りたい」と説明。
 海水浴に来ていた市民からは「ここまでひどい状態は記憶にない」「これが前浜だと思われたくない」などの声が聞かれた。横浜から来たという男性は「初めて来たが、正直言ってイメージと違うなと思った」と述べた。ビーチに打ち上げられているだけでなく、波打ち際には大量の海草が漂っており「泳ぐ気持ちにならない」と話す人もいた。
 サニツ浜近くの西浜崎では、完全に分断されて通行が不可能になるほど、長崎ふれあい遊歩道では大きく崩落している場所もあった。波の浸食作用で長年土手が削られ、2020年には樹木がなくなっていたという。砂の斜面やアスファルトがむき出しになっていたが、補修などはなされていなかった。
 自民会派代表の粟国恒広氏は「あまりにも危険だ。問題を認識しておきながら、長年放置してきた行政の怠慢と言わざるを得ない」と当局を糾弾。また同氏は前浜の漂着ごみについて、「とても対応が間に合わない。自衛隊に協力を求めた方がいい」と述べた。
 市議会は21年度、下地与那覇でのビーチ浸食による海浜保全対策を求める陳情を県議会あてに提出していたが、採択されたとの通知はことし7月に届いた。市によると、嘉数登副市長が近く県庁を訪ね、崩落対策などを要請するという。

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