広報車を見送る大会参加者ら =市役所保健センター前

健全な成長願って 4年ぶり青少年の非行防止市民集会

 2023年度青少年の非行防止県民一斉行動宮古島市民大会(主催・市教育委員会など)が6日、市役所大ホールで行われた。関係者約200人が参加し、青少年の健全育成を目指し深夜徘徊(はいかい)や飲酒などの問題行動防止に向けて決意を新たにした。大会の開催は4年ぶり。
 大会は、例年7月に国が実施する「青少年の非行・被害防止全国強調月間」にあわせて行われるもの。県は7・8月を「夏の青少年育成県民運動」の期間とし、夏休み時期を中心とした青少年の非行防止、事件・事故被害防止に取り組んでいる。
 座喜味一幸市長は「市の補導件数は減少傾向だが、依然として青少年による非行・不良行為が発生している。将来を担う青少年が健やかに成長するために、青少年自らが目的意識を持ち規則正しい生活を送ることに加え、地域が暖かく見守っていくことが大切だ」と話した。
 また「青少年の声」として鏡原中学校1年の上里穂花さんは「ことし2月に祖父を亡くし深い悲しみで涙が止まらなかったが、叔母の一言で前向きになれた。つらくて下を向いてしまうときこそ、支え合いが大切だと考えるようになった」と訴えた。

上里穂花さん


 市青少年育成市民会議の上地栄作会長は、▽青少年の深夜はいかいを無くし、問題行動を防止▽思いやりのある心豊かな青少年を育成▽親子の対話を多くし、温もりある家庭づくりに努める▽家庭でのスマートフォンなどの使用ルールを子どもと一緒に作る▽地域のボランティア活動に積極的に参加▽大人は青少年の模範となるよう行動する―との大会宣言を読み上げた。
 大会終了後は広報車が市内を巡回し青少年の非行防止を呼び掛けた。今後は、21日に予定される宮古島夏祭りの会場で夜間街頭指導や、夏休み期間中の校区内パトロールなどが行われるほか、9月には非行防止をテーマとした作文、ポスターなどを募集する。

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