「平良港総合物流センター」供用開始式

 宮古島市(座喜味一幸市長)が整備した「平良港総合物流センター」の供用開始式が1日、平良港漲水地区で行われ、国、県、港湾関係者が出席し、新たな物流拠点の完成を祝うとともに、宮古圏域における物流の効率化や、台風・荒天時に対応した貯蔵機能強化による住民生活の向上と圏域発展に期待した。物流倉庫や多目的室、事務室を設け、荷捌き及び倉庫機能、冷凍冷蔵施設設置スペースが整備された。ことし4月に一部供用開始した。

供用開始式でテープカットする関係者


 離島の宮古圏域では生活・産業関連貨物の約98%が平良港で取り扱われているが、台風等の悪天候による船舶欠航で物流が停滞することが多く、観光客等の急激な増加による需要への対応や、島内の生活物資の補給、地元農産物の出荷などに支障があることが課題となっていた。
 これらの解決のため、同市は物流機能の円滑化、島内ストック機能の強化を図ることを目的に同センターの建設を進めてきた。建物は鉄筋コンクリート造り、延べ床面積4021平方㍍。縦37㍍、横99㍍、高さ10・5㍍の2階建てとなっている。
 また、貨物倉庫は吹き抜けで、貨物の搬入や搬出を容易にしたほか、万一の災害に備え出入り口に止水板・止水扉を設け、災害時や緊急時などで外国船停泊に対応できるよう多目的室も整備。2階には監視機器室を設置し港湾施設の安全確保に対応するという。総事業費は17億3640万円。8割が国の沖縄振興開発特別交付金(一括交付金)、2割が市負担。
 1日の開始式で座喜味市長は、同センターの供用開始とともに、漲水地区の複合一貫輸送ターミナル改良事業による岸壁整備を示し「平良港を拠点に宮古圏域が飛躍的に発展するものと確信している」と期待するとともに、拠点港としての活用を祈念した。
 来賓を代表して市議会の上地廣敏議長があいさつし、物流センターの完成による住民生活向上に期待した。市建設部の大嶺弘明部長が事業経過を報告した後、座喜味市長、上地議長、平良港湾事務所の照屋雅彦所長、宮古島海上保安部の福本拓也部長、宮古港運の砂川恵映社長、平良港運の砂川勝義社長がテープカットした。

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