製糖操業が始まり原料のサトウキビが搬入された =沖縄製糖宮古工場

沖糖が製糖操業開始 初日の平均糖度14・48度

 下地上地の沖縄製糖宮古工場は6日、2023/24年期サトウキビ製糖操業を開始した。初日の原料搬入量は1450㌧、平均甘蔗(しょ)糖度は14・48度、約9割が基準糖度帯以上となった。製糖操業開始式では同工場や市、県、トラック組合など関係者が製糖期間中の無事故無災害の安全を祈願した。今期は生育期の少雨傾向により生育状況が鈍化していたが、12月からの降雨で持ち直している。1月に入ってからは晴れ間が広がり、ハーベスターの刈り取りが進んで初日は順調に搬入が行われた。操業終了は3月下旬を予定。
 初日の平均糖度は14・48度、最高が17・80度、最低は12・10度。甘蔗糖度の内訳は13度以下が8・40%、基準糖度帯(13・1度~14・3度)が37・32%、14・4度以上が54・28%だった。
 午前9時からの製糖操業開始式では工場や市、県、トラック組合などの代表らが開始式を祝して鏡開きを行った。乾杯は市議会の平良敏夫議長(代理・長崎富夫副議長)、JAおきなわ宮古地区本部の下地誠本部長、宮古地区トラック事業協同組合の砂川秀樹理事長が行い安全と高品質の操業を祈念した。
 仲里典和工場長は「今期の原料は生育期で少雨傾向が続いたことから生育状況が鈍っていたが、生産農家の管理対策の努力や12月に入ってからの降雨により干ばつ状態が解消されて良い方向に向かっている。今年は農家のみなさんの所得が向上し生産意欲が高まり、さらなる増産の機運が高まることを期待している」と述べた。
 今期の生産量は12万4000㌧、1日当たりの圧搾量は1570㌧、製糖日数は82日間を見込んでおり、3月下旬の終了を予定している。
 サトウキビを刈り取るハーベスターの利用率は95%を超えて天候に大きく左右されることから仲里工場長は「製糖期間中は天候に恵まれることを願っている」と語った。
 座喜味一幸市長(代読・嘉数登副市長)は「かんがい施設など農業生産基盤の整備や有機質肥料の購入補助に加え、堆肥施設などサトウキビの増産に向けた支援を引き続き行い、農家所得の向上に取り組んでいきたい」と述べた。

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