海プロジェクト冊子の完成を披露する学校や地域、協力した関係者 =狩俣小

「海プロジェクト」冊子完成

市立狩俣小学校(松原伸一校長)の児童たちが取り組んだ「海プロジェクト」の活動内容をまとめた冊子が完成し11日、協力した地元の漁師や狩俣自治会、教育関係者に披露された。活動の集大成として冊子を作成したことに感謝し、学んだことを通して狩俣の良さを再認識し、地域を愛する気持ちを持つことが目的で、子どもたちはサテライトでお披露目に参加した。

海プロジェクト冊子

 同校によると、総合的学習時間の「海プロジェクト」は、同校と福井大学連合教職員大学院東京サテライトの福島昌子さん、3710Lab(みなとラボ)の協働で実施。授業を同校教諭が行い、福島さんと東京の学生がサポートし、ラボが日本財団助成で冊子を作成した。
 冊子披露には、伝統漁法
の追い込み漁を担い、子どもたちの体験を受け入れた友利組の友利哲夫組長と池間勉さん、國仲義隆自治会長、市立教育研究所の平良善信所長が参加。福島さんや担任の教職員が出来上がったばかりの2冊セットの冊子を手渡した。
 体験を通した行動で知識や技能を身に付け、本質を追求させる経験の協働や探求学習の授業方法を助言した福島さんは、「子どもたちが(追い込み漁の)体験を通して漁師が真剣に考えていることを知ることができた。その思いを読み取ってほしい」と述べた。
 友利さんは伝統漁法や海の自然環境、豊かな漁場を守り、継承することの大切さを強調。國仲会長は「これまで気付かなかったことを冊子にしたことに感謝したい」と述べた。また、平良所長は「冊子で子どもたちが探求で成長した姿が読み取れる」と評価した。
 松原校長は「(体験で)子どもたちが変容し、先生方、私、そして地域が変わった。そのことが形となり、言葉となって残すことは財産になる」と語った。

関連記事一覧