各地で収穫したサトウキビが搬入された宮糖城辺工場

宮古島製糖 15度台、高品質を維持

宮古島の2021/22年産サトウキビ製糖操業は開始から2カ月が経過したが、平均甘蔗糖度は15度台を維持し、原料の9割以上が基準糖度帯(13.1度~14.3度)と高い品質が続いている。1㌧当たりの農家平均手取り額も2万4千~5千円台で推移。先月から続く悪天候のためハーベスターが思うように稼働できず、原料を確保しながら圧搾量を抑えたスロー運転で対応している。今後の天候次第だが操業終了は3月末ごろが見込まれる。

沖糖宮古工場

 沖縄製糖宮古工場の原料搬入量(10日現在)は8万4294㌧。平均甘蔗糖度は15.27度。これまでの最高糖度は19.60度。糖度の割合は基準糖度帯が18.36%、14.4度以上が80.38%、13.0度以下が1.24%。1㌧当たりの農家平均手取り額は2万4433円(9日現在)。
 同工場の仲里典和工場長は「品質は右肩上がり。冷え込みもあって毎日上がっている」と話す。今期のサトウキビは大きな台風被害がなく「稀に見る高品質」だという。生産量は現在のところ予想通りの14万6800㌧を見込む。悪天候のため原料搬入量が安定せず、スロー運転での操業が続いている。週3回「手刈りの日」を設けており、「雨でもうまく原料をつなげている」という。
 宮古製糖城辺工場の原料搬入量(10日現在)は6万9658㌧。平均甘蔗糖度は15.72度。最高糖度は19.30度。糖度の割合は基準糖度帯が7.76%、14.4度以上が91.75%、13.0度以下が0.49%。1㌧当たりの農家平均手取り額は2万4989円。
 2月のみの平均糖度は16.04度と非常に高い品質で推移。同工場農務部によると、地域によって雨の降り方も異なるためハーベスターの稼働にバラつきがあってスロー運転で対応しており、今後の操業も天候次第だという。
 また宮糖伊良部工場の原料搬入量(同)は2万9216㌧。平均甘蔗糖度は15.07度。最高糖度は18.70度。糖度の割合は基準糖度帯が20.90%、14.4度以上が75.53%、基準以下が3.57%。1㌧当たりの農家平均手取り額は2万4156円。
 宮糖多良間工場の原料搬入量(同)は1万6602㌧。平均甘蔗糖度は16.08度。最高糖度は18.40度。糖度の割合は基準糖度帯5.16%、14.4度以上94.49%、基準以下0.35%。1㌧当たりの農家平均手取り額は2万5546円。
 同工場の来間春誠工場長によると、平均甘蔗糖度16度台は過去最高。収穫率はハーベスターが66%、手刈りが34%で順調に進んでいる。生産量はほぼ予想通りで「今期は質、量ともに良い」と話した。

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