事業再開に向け調査を行う予定のクルマエビ養殖場 =26日、高野漁港

高野のクルマエビ養殖場 養殖池の漏水調査へ

宮古島漁業協同組合(栗山弘嗣組合長)の養殖クルマエビが感染病のまん延で死滅した問題で、市は養殖池の漏水を調査する方針だ。県は周辺の水質調査などを継続して行っており、事業再開に向けて漁協と行政が連携していくという。

 2016年に初めて急性ウイルス血症(PAV)が確認されて以来、池の水を抜いての塩素消毒徹底などさまざまな対策を講じてきたが、病気の発生を抑えることができなかった。21年には140万匹が死滅し、同漁協初の出荷ゼロとなってしまった。
 老朽化してひび割れた養殖池に海水が侵入し、ウイルスが施設外から持ち込まれている可能性があるという。市の調査はどの程度の改修工事が必要なのかを判断するためのもの。結果に応じて、利用可能な国の補助金獲得を目指すという。
 漁協側は理事会などでの議論の上、廃業ではなく休業を選択した。施設の維持管理や人件費で年間1200万ほどの赤字が想定されるが、市や県と協力して事業再開を目指す。
 栗山組合長は「漁協にとってとても大切な事業。行政の力も借りながら、復活に向けて頑張っていきたい」と話した。

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