• 全国
  • 高市政権発足1年、政策評価は…歴史に残る呼び名は「令和の円安首相」か
  • HOME
  • 全国
  • 高市政権発足1年、政策評価は…歴史に残る呼び名は「令和の円安首相」か

高市政権発足1年、政策評価は…歴史に残る呼び名は「令和の円安首相」か

高市政権が発足から21日で1年たった。テレビ朝日系列のANN世論調査(19日)では内閣支持率が47.1%で政権発足以来最低だったが、今回の支持率急落は「予算カット」発言などで批判を受けた簗和生氏の農水大臣辞任が影響したものだ。

ただ、内閣支持率はメディアによって大きな差があり、例えば、日本テレビ系列のNNN・読売新聞だと57%になっている。いずれにしても、いまだ高い支持率をキープしているのは間違いない。

さまざまな政策課題がある中で、数字で明確に示すことができる経済指標でこの1年を追ってみる。

第2次高市改造内閣が抱える火種は“失言大臣”だけではない、少数与党の参院で逆風強く

積極的な財政出動と市場重視の姿勢が功を奏した面がある一方、金利上昇や円安の進行による副作用も見られ、主要な経済指標では「明暗」が分かれる評価となっている。

まず、昨年10月約4万9000円台だった日経平均株価は6万4000円超と大幅に上昇した。春闘での高水準賃上げ(5%台)により、実質賃金は8カ月連続で前年同期比プラスとなったが、大手と中小には大きな開きがある。

物価上昇率は2%台後半で依然として高水準で推移しているが、欧米先進国に比べれば、ましなインフレだ。賃金が持続的に上昇するようになり、インフレもそこそこだが、高市政権下で暮らしが楽になったという声はあまり聞かない。

昨年10月の長期金利(10年国債)は1%台半ばだったが、現在は3.0%台を突破する水準に達した。約30年ぶりの高水準である。財政拡大路線に伴う国債増発への懸念でマーケットの信任を得られていないことを意味する。「責任ある積極財政」路線で、住宅ローン金利の引き上げや国の利払い費増大といった問題が表面化している。

「強い日本」唱えるも…

高市首相は19日の参院予算委員会で、食料品の消費税減税に伴う財源に関し「国債発行を否定するものではない」と表明した。これまで「国債に頼らず確保する」と説明していただけに、マーケットの動きがさらに注目される。

高市政権最大のマイナス評価は円安だ。政権発足前の1ドル=150円前後の推移から、現在では1ドル=160円台後半(一時170円近辺)の展開となっている。変動幅は約15円~18円程度の円安(約10%~12%の下落)となっており、1年でここまで円安を進めた政権はない。

高市政権は「強い日本」を唱えながら、国民の購買力は弱くなっていく。SNSには「歴史に残る呼び名は、案外『令和の円安首相』になるのかもしれない」との書き込みが見られた。

国会では食料品の消費税減税に関する本格審議が始まった。まずは減税の行方に注目したい。

文/横山渉 内外タイムス

関連記事一覧