逮捕状は紙から電子データへ 刑事手続きのデジタル化で変わる捜査の現場
逮捕状などをオンラインで請求・発付する「電子令状」について、最高裁が導入スケジュールを19日までに決定した。今年度中にスタートし、来年7月には全国に拡大する予定だ。
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最高裁によれば、首都圏1都3県で運用を始め、まずは覚醒剤所持・使用事件を対象にするという。証拠が定型的であり、公判の争点も明確なケースが多いことから、同事件を対象にした。2027年5月には大阪や福岡など7道府県に拡大し、同年7月には全国ですべての事件を取り扱う予定だ。段階的に導入するのは、実務上の混乱を回避するためであるとしている。
電子令状導入の背景にあるのは、2027年3月までに施行される改正刑事訴訟法の存在だ。同法には刑事手続きのIT化が盛り込まれている。逮捕状の請求・発付をオンラインで行うことにより、手続きの円滑化や迅速化が期待されている。また、手続きに関わる国民の負担軽減を図るという狙いもあるようだ。
現在は、警察が裁判所へ行き逮捕状を請求し、裁判官の審査の後に紙で発付という流れになっている。電子令状の導入後は、オンラインで逮捕状を請求し、電子データで発付を受け、タブレット端末などに表示して執行が可能となる。
刑事手続きのデジタル化は海外でも進んでいる。米国では、令状を請求する段階から公判が行われる段階に至るまで、インターネットを用いたオンライン化が導入されている。英国では、コロナ禍で被告のオンライン出廷が認められた。
警察庁は、刑事手続きにおける情報通信技術の活用に関して、公式サイトで「関係機関と連携しつつ、高い情報セキュリティを備えたIT基盤の整備に向けた検討を進めている」と説明している。刑事手続きの効率化を進めながら、個人情報の保護やセキュリティー上のリスクなどにどう対応していくかが課題となりそうだ。
刑事手続きのデジタル化は、迅速化や事務負担の軽減につながると期待されている。利便性の向上と安全性の確保を両立できるのか、今後の制度運用に注目だ。






