生活保護利用者の「自家用車」問題が緩和検討へ 昭和から変わらなかった常識
現代では、車がなければ憲法25条で保障されている「健康で文化的な最低限度の生活」もままならない人たちがいる。そんななか、 23日、朝日新聞によると厚生労働省は、生活保護利用者の自家用車の保有の要件について年内にも緩和する方向であることがわかった。
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生活保護の制度のなかで、自家用車の保有は原則として禁止されており、自治体によっては資産のひとつとしても認定されている。
だが、現実的な問題として地方では、車はインフラとして機能し、就労や子育てが困難になるケースがあることなどが指摘されていた。そのため、生活保護利用者の「未就学児を育てるひとり親世帯」など限定したうえで自家用車の保有を認める方向だという。
「生活保護制度における自動車保有」に関しては、これまで国会でも度々議論されてきた問題でもある。
2023年(令和5年)には、立憲民主党の青山大人衆議院議員(当時)が、「生活保護による保護の実施要領の取扱いは昭和38年(1963年)に基づいている」とし、60年前と現在では、自動車の価値や一般的な自動車保有状況が異なっているとし、緩和を求める質問が行われた。
ところが、岸田文雄総理大臣(当時)は「一定の要件の下、自動車の保有を認めているところであり、生活保護制度において自動車の保有を認めないという原則の見直しを行うことは考えていない」としていた。
今回、生活保護受給者の自家用車の保有については「未就学児を育てるひとり親世帯」といった限定的な緩和ではあるが、改正を歓迎する声は多い。
だが、生活保護受給者の自家用車保有には問題点が多いのも事実だ。自動車の運用には管理するための駐車場代やガソリン代、車検代、保険代などのメンテナンス費用がかかる。
特に事故が発生した場合の金銭的な負担は、生活保護受給者が負える額なのか、など総合的に判断しなければならないため、自治体によってはまだまだ大きな懸念が残る問題と言えそうだ。






