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横田めぐみさん調査を日本政府は無視したのか 韓国月刊誌に実名告発、日本政府関係者の名刺も公開

日本人拉致問題がこう着状態に陥るなか、韓国の有力総合月刊誌「月刊朝鮮」最新号に、13歳で新潟市の海岸から北朝鮮に拉致された横田めぐみさんに関する新たな証言が掲載され、注目を集めている。

誌面には、めぐみさんが入院していたとされる平壌の病院の見取り図や、「両親に手紙を送りたい」と病院関係者に語っていたという証言などが紹介されている。

これらを明らかにしたのは、北朝鮮内部に独自の情報網を持つ韓国人拉北者家族会の崔成龍理事長である。崔氏は、日本政府関係者も参加した調査で得られた情報だとした上で、「日本政府は望む結果ではなかったため、調査そのものを否定し、黙殺している」と主張している。

崔氏は長年、北朝鮮による韓国人拉致(拉北)問題の解明に取り組んできた活動家だ。韓国では朝鮮戦争の混乱期や、その後も北朝鮮に近い海域などで多くの韓国人が拉致されており、崔氏は、被害者家族を支援してきた。

日本人拉致問題にも深く関わり、2014年にはめぐみさん死亡の経緯に関する北朝鮮内部関係者の証言を、日本と韓国のメディアを通じて公表した。

日本政府の提案で始まった調査

崔氏によると、この調査はもともと日本政府側の提案で始まった日韓共同プロジェクトだったという。調査費用の一部も日本側が負担した。

崔氏は、めぐみさんが入院していたとされる平壌の病院関係者と中朝国境地域で接触し、当時の状況を聞き取った。調査には日本政府拉致問題対策本部の職員3人も関与しており、「月刊朝鮮」にはその証拠として、名刺の写真も掲載されている。

崔氏は、当初は日本政府も調査に積極的だったものの、証言がめぐみさんの死亡の方向に進むと態度を変え、最終的には調査の存在自体を認めなくなったと主張する。そのため今回、2014年には公表しなかった内容も含めて「月刊朝鮮」に明らかにしたとしている。

その背景について崔氏は、「めぐみさんが生存しているという前提を維持する方が、日本政府にとって拉致問題を国内政治や対北朝鮮政策の重要課題として位置付けやすいからではないか」との見方を示している。

日韓が連携して解決を

崔氏は、「全員生存」「一括帰国」という従来の前提にとらわれることなく、死亡通告を受けた被害者については遺骨返還とDNA鑑定を進めること、日本人拉致問題と韓国人拉北者516人の問題を日韓共通の課題として連携し、解決を目指すことなどを提案している。

高市早苗首相は、拉致問題について「私の代で何としても突破口を開き解決する」と決意を語っている。長年動かない現状を踏まえれば、こうした新たな証言や異なる視点についても、事実関係を丁寧に検証しながら耳を傾ける姿勢が求められよう。

文/五味洋治 内外タイムス

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