横浜市長選で参政党推薦・福山敦士氏が2位…来春統一地方選を占う上で試金石となるか
横浜市長選は、新人で弁護士の原沢敦美氏が初当選した。自民党・日本維新の会・国民民主党の各党地元支部と公明党市議団の支援を受け、55万2207票(得票率39.49%)を獲得した。次点候補にダブルスコア以上の大差をつけた。
選挙ドットコム・JX通信社の事前調査でも原沢氏は支持政党なしの無党派層で3割以上の支持を固めており、それが圧勝の背景にある。次点は参政党推薦の福山敦士氏で23万418票(16.48%)を得た。前回市長選での自身の得票数(14万8236票)を大きく上回った。
市職員へのパワーハラスメント行為が認定された前市長の山中竹春氏は出直し選挙に臨んだが、前回市長選より約46万票を減らして3位だった。前回支援を受けた自民が離れたのが大きかった。山中氏に続いたのが、立憲民主党県連が支援した前衆院議員の中谷一馬氏で、17万9739票(12.85%)だった。
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今回の投票率は45.56%で、前回の41.64%を上回った。過去の投票率は3割~5割弱程度だったので、横浜市民の関心は比較的高かったといえる。
ただ、今回は山中前市長の資質が問われた選挙という色彩が強く、ある意味で争点のない選挙だった。その中で注目すべきは、2位に躍進した参政党推薦の福山氏の存在である。
選挙ドットコムの調査・分析によれば、年代別投票先で「18~39歳」だけは福山氏が最多の支持を得ている。若年層は福山氏支持が圧倒的に多く、40代でも福山氏のウエートが比較的高かった。JX通信社の米重克洋代表はYouTube番組でこう指摘する。
「参政党は情報源としてYouTubeやXなどを使っている人たちに対してメッセージ届けていくことに非常に長けている。そういう人たちは後から態度を決めていくが、存在感のある情報を出している人が参政党しかいなかったらやはり票が伸びる」
参政党の神谷宗幣代表は選挙戦後半に2回現地入りして応援しており、そんなことも福山氏への追い風になったと見られる。
来年の統一地方選で参政の躍進続くか
これに対し、中谷氏は60代~80代からの支持が多かった。中谷氏は本来、若い世代にリーチしたかったため、完全無所属の立場で選挙戦に臨み、政党色を消そうとしていたが、それがうまくいかなかった。立憲民主の支持層が比較的高齢者層に偏っていた。
来年4月は統一地方選で、今回の横浜市長選のように現職が著しく不人気という選挙区もあるだろう。そういうところは新人にとって大きなチャンスだ。そのときにどういう構図を描いて支持層を固めていくかがカギになるだろう。
法政大学大学院の白鳥浩教授(現代政治分析)は今回の参政党について「現在の政治のトレンドは『既存政治からの変化』であるといってよいが、ある意味で同様に支援していた『再生の道』創始者・石丸(伸二)氏の都知事選の“石丸旋風”を彷彿(ほうふつ)とさせる躍進である」とSNSに投稿している。
白鳥教授は、来年の統一地方選でも参政党系候補の躍進は続く可能性があるとし、そうした意味で横浜市長選は注目される重要な選挙であったとしている。
文/横山渉 内外タイムス






