メガバンク3行、クロード・ミュトスやアルファベット最新AI使用可能に 悪用によるサイバー攻撃からの防御目的
片山さつき金融相が24日、アルファベットの最新AIを三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行のメガバンク3行に提供すると発表した。3行は、2日に「クロード・ミュトス(ミュトス)」のアクセス権も付与されている。
昨今、攻撃性の高いAIが企業のネットのぜい弱性をつきサイバー攻撃を受ける懸念が高まっている。金融機関のシステムが悪用されると送金のトラブルなど重大な影響を及ぼすと懸念されている。
3行は、システムのぜい弱性を点検し、弱点を補強するためミュトスなどのAIを使いサイバー攻撃から守っていく方針だ。
ミュトス発表が発端で、各国AI対策強化
ミュトスはアンソロピックが開発し4月7日に発表したAIだ。プログラムの欠陥や弱点を見つける能力に特化している。操作する人間に専門知識は不要で、セキュリティーの知識がないエンジニアが使っても一夜で攻撃手段を完成させた。
攻撃能力の高さから一般公開はされておらず、マイクロソフトやアップルなど大手IT企業だけが防御目的でアクセスできるようになっている。
ミュトスの発表がきっかけで、最先端AIが悪用された場合を想定し各国の政府が対応を始めた。
日本では、5月18日に高市早苗首相が日本のサイバーセキュリティーが確保できるよう関係省庁会議を実施。サイバー防御体制を強化する対策がまとまった。
さらに2025年12月に制定された「人工知能基本計画(AI基本計画)」の改正案を公表。国家の脅威となる事象を抑止するため高性能AIの評価、国際的なAIのぜい弱性情報の収集や共有、外国の政府機関や開発企業との連携強化を盛り込んだ。
同計画は、イノベーション促進とリスク対応の両立、柔軟かつ迅速な対応、内外一体での政策推進の3つの原則と、AIを使う、AIを創る、AIの信頼性を高める、AIと協働するの4つの基本方針から構成されている。
またAIの技術進歩や成長の速さから、当面の間毎年更新していく方針だ。
文/並河悟志 内外タイムス編集部


