ドローンの飛行禁止エリア、対象施設周辺1キロに拡大 50万円以下の罰則も新設
ドローンの飛行禁止エリアを対象施設周辺の約300メートルから約1キロに拡大する改正小型無人機等飛行禁止法が17日、参院本会議で可決・成立。併せて6カ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰則刑も新設した。
警察庁が2025年にまとめた有識者検討会報告書によると、現在のドローンは時速70~80キロ、機種によっては150キロ前後出せるものもある。映像や写真を無線送信できる距離は500メートル~10キロ。銃などの火器を搭載するタイプもある。
拡大する範囲については、ドローンが150キロで飛行した場合、24秒で1キロの距離を飛行できるため、対処に必要な時間的猶予を確保する観点から1キロへの拡大が妥当としている。
首相官邸の屋上に落下事件がきっかけで法整備
同法は、2016年3月18日に公布・制定、4月7日に施行された。国会議事堂や首相官邸、国家の重要施設、外交公館、自衛隊の基地、原子力事業所などの周辺の上空を飛行することを禁止している。
2015年4月22日に首相官邸の屋上に放射性物質を搭載した小型ドローンが落下したことがきっかけとなり、ドローンに関する法律の必要性が議論され始めた。
ドローンの法律は、このほかに国土交通省所管の航空法がある。重量が100グラム以上のものについては、無人航空機として規制対象となる。該当する機種は同省の「ドローン/UAS 情報基盤システム」に登録が必要だ。
空港周辺や地表から150メートル以上の高度、人口密集地などの上空は飛行禁止となっている。さらに、飛ばせるのは日中のみで、目視内飛行、人や物件から30メートル以上の距離を保たなければならない。イベント上空の飛行や危険物の輸送、物を投下することも禁止されている。
2022年12月5日から、ドローンの国家資格「一等無人航空機操縦士(一等操縦士)」「二等無人航空機操縦士(二等操縦士)」が開始された。
二等操縦士は、夜間飛行や目視外飛行が、一等操縦士は、有人地帯での目視外飛行がそれぞれ可能となる。
資格の取得要件は、16歳以上であること。指定試験機関で実地試験を受け合格すること(いわゆる一発試験)や、国交省が認定したドローンスクールで学科・実地講習、修了審査を所定時間受講した上で、指定試験機関で実地試験を受験し合格することで資格を得られる。
目視内飛行に限れば機体の登録は必要だが、資格は不要となる。また、100グラム未満の機体の場合は、登録の必要もない。
ドローンの高性能化に合わせて、今回改正となった。資格がなく、趣味で飛ばしている人はより周辺環境に注意して飛ばさなければならない。
文/並河悟志 内外タイムス編集部


