海外メディアも報道し世界が注目 小林よしのり氏「改正皇室典範は違憲」提訴
24日施行された「改正皇室典範」は違憲だとして、漫画家の小林よしのり氏が国に賠償などを求めて提訴した。改正法により、女性皇族が結婚後も皇室に残ることや、旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎えることが可能となった。
提訴した小林氏の主張は「養子の資格を旧宮家に制限するのは、家柄・血統などの門地による差別を禁止している憲法に違反している」というもの。海外メディアも今回の改正について報じたことから、日本の皇室制度に対し、あらためて注目が集まっている。
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米国のAP通信は今回の改正を「男系男子による皇位継承をあらためて法制度に固定する歴史的選択・強化」であると報じた。そして、女性皇族の身分保持を認める一方で女性・女系天皇は認めず、愛子内親王を皇位継承資格から排除したままである点を挙げている。現状として、継承資格者は3人のみであり、若い世代では悠仁親王のみである状況を伝えている。
なお、同通信は7月17日付の記事でも、今回の改正を「皇族数減少に対する事務的措置というより、父方の血統を通じた男系男子継承をあらためて法制度に固定する歴史的選択」と報じている。
米誌「TIME(タイム)」は26日付の電子版記事で、日本における改正皇室典範の施行と皇室の将来に及ぼす影響について報じた。(タイトル:How Japan’s Reforms on Imperial Succession Affect Its Monarchy)
「女性皇族が結婚後も皇族の身分を維持できる一方、その子どもは皇族とは認められない。また、旧宮家の男系男子を養子に迎える制度も導入されたが、養子本人には皇位継承資格がなく、その男系男子の子孫のみが資格を持つ仕組みである」
記事は、国民の8割以上が女性天皇を支持する世論調査に触れ、愛子さまの皇位継承を求める声が高まっていることを紹介。一方、右翼の高市政権は男系男子による継承の維持を重視しているとした。
専門家からは、天皇陛下との血縁が遠い旧宮家出身者が、国民から正統な継承者として受け入れられるのか疑問が出ているとし、国民になじみのない人々を皇族として受け入れてもらうことは容易ではないとの指摘があることを伝えている。
TIMEは、今回の改革が皇室の存続を目指す一方、国民の支持や皇室の正統性を揺るがしかねない問題をはらんでいるとした。
却下の可能性高いも、小林氏の狙いは果たされる
さて、小林氏の提訴について、代理人弁護士ですら「超アクロバティック」「かなり難しい」と認めるほど、法的にはハードルが高い異例の訴訟だ。元特捜部主任検事の前田恒彦氏もYahooトピックスに、「『違憲性の確認請求』などは訴訟要件を満たさず却下される可能性が高い」とコメントしている。
司法の場を通じて立法過程の正当性や憲法解釈の課題を世に問い、皇位継承をめぐる論議をあらためて活性化できるのであれば、仮に勝訴できなくても、小林氏の狙いはある程度果たされるのかもしれない。
そして、海外メディアで大きく報道されることで、日本社会の男尊女卑的な思想には、世界から厳しい視線が向けられる。皇室典範以外にも、「選択的夫婦別姓」というテーマはその最たるものだ。
文/横山渉 内外タイムス






