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Adoに続け 顔出しNGで歌手デビューするオーディションが人気

最近、素顔を隠したままプロのミュージシャンになる人が次々に登場している。

「春を告げる」が4億回以上再生されているyama、海外ツアーも行う高校生のシンガーソングライターtuki.、「晴る」がヒットのバンド、ヨルシカ。

顔や名前を隠したまま歌手になりたい…。そんな人が増えているという。「顔出しNG」のオーディションには毎月1000人以上もの人が応募してくる。NHK「所さん!事件ですよ」がその様子を紹介した。

著名アーティストたちから見放されるグラミー賞 問題続出で権威失墜の危機

オーディションに参加した30代男性は、会社勤めしながら音楽活動したい理由について「私は引っ込み思案な性格。自分の子どもにチャレンジしろと言うものの、自分は何もできていない」と話す。

30代の女性は「見た目にコンプレックスがあるけど、自分の声だけで評価してもらえるので、やってみたいな」と語った。

オーディションに合格すると、ライブ活動やオリジナル曲制作の支援をしてもらえる。オーディションの運営会社は「顔出しなしとハードルを下げることで参加者を増やし、最終的に音楽業界全体の活性化につながれば」と話す。

このオーディションからデビューし、猫の仮面をかぶって歌う女性は「仕事のときは自分を抑えないといけなくてストレスもあるが、ステージでそれが解放できる」と“変身”効果を語る。

歌唱・表現力ある実力派シンガー輩出へ

芸能人は顔と名前を広く知られてなんぼのもの。一般論として、それは今でも変わらない。しかし、それを大きく変えたのがインターネットであり、SNSである。

「うっせぇわ」でメジャーデビューしたAdoは、「顔出しをしない歌い手」としてのルーツを貫き、一度も素顔を公表することなくドームツアーや世界ツアーを成功させた。現代の新しいアーティスト像を確立した象徴的な存在だ。顔出しをしなくても支持され、高く評価されるのは、圧倒的な歌唱力と表現力があってこそである。

日本の芸能事務所は、将来性のある新人タレントを発掘し、テレビやイベントなどへの登場機会を増やすことで成長を続けてきた。しかし、歌謡曲の歴史を見れば明らかだが、お世辞にも上手とは言えない歌手を大量にデビューさせ、“アイドル”として消費してきた。

新人発掘の物差しは多くの場合、容姿でありルックスである。顔がかわいい、スタイルが良いというだけでデビューできたアイドルやタレントは数知れず。その売り出し方は今も続いている。

もちろん、昭和の時代においても、フォークソングとかニューミュージックと呼ばれるジャンルのミュージシャンは別だ。桑田佳祐や松任谷由実の名前を出すまでもなく、彼ら彼女らは容姿に関係なく活躍できる実力のシンガーソングライターである。

そう考えると、顔出しNGオーディションの中から本物の実力派シンガーが出てくる可能性はありそうだ。

文/横山渉 内外タイムス

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