#10 「宜野湾市議会代表」は虚偽 EMRIPで藤木氏指摘 国連制度の悪用に懸念
【ジュネーブ】7月中旬にスイス・ジュネーブの国連欧州本部で開催された「先住民族の権利に関する専門家機構(EMRIP)」第19回会期で、国際歴史論戦研究所の藤木俊一氏が発言に立った。藤木氏は、沖縄県宜野湾市のプリティ宮城ちえ市議が国連へ提出した文書について「宜野湾市議会を代表して提出されたとの主張は全くの虚偽である」と痛烈に批判。個人の主張を公的機関の総意と偽る行為に対し、国連の制度悪用や信頼性の失墜につながるとして強い懸念を表明した。
本紙では、沖縄県民のアイデンティティや安全保障を揺るがしかねない同問題と、ジュネーブの国連本部で繰り広げられる活動の模様をシリーズで報告している。今回は第10弾。
藤木氏は、EMRIPの公式ウェブサイトに掲載された文書に「宜野湾市議会を代表して(On behalf of the Ginowan City Council)」と明記されている点を問題視。「日本政府は沖縄県民を先住民族と認めておらず、地方議会にもそのような決議は存在しない」と説明し、市議会を代表する権限のない一議員が公的機関を装うことは重大な欺瞞(ぎまん)だと糾弾した。その上で国連に対し、公的機関を自称する提出物への厳格な確認手続きを強く求めた。
問題となった文書を巡り、宜野湾市議会は議会の議決や承認を経ていない個人の提出物であるとして、国連および外務省へ「正式な意思ではない」と通知を決定。さらに議会制民主主義の根幹である合議制を軽視し市議会の信用を著しく損なったとして、プリティ宮城市議に対する問責決議を可決している。
問責決議では「宜野湾市議会に代わりまして」との記載がありながら議決を得ていなかったと認定した上で、地方議会の意思は議決によってのみ決定されるとし、今回の行為は合議制の原則を軽視して市議会の信用と品位を著しく損なうものと厳しく指摘している。
同市議会は、中国の駐日大使による「沖縄の人々は先住民族」旨の発言に対しても抗議決議を可決しており、国際社会で展開される「沖縄先住民説」に対し、地方議会として明確な反対姿勢を示している。 (ジュネーブ特派員 吉岡綾子)



