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EMRIPに出席した沖縄国連派遣団 =12日、スイス・ジュネーブ(提供)

「先住民族」勧告の撤回求め国連へ 沖縄地方議員団らがジュネーブ入り 台風による遅延乗り越え

 沖縄県内の地方議員らを中心とする「沖縄国連派遣団」のメンバーが12日(スイス時間)、国連で開催される「先住民族の権利に関する専門家機構(EMRIP)」に出席するため、スイス・ジュネーブに到着した。出発直前に台風9号の影響による12時間の運航遅延に見舞われたものの、無事に現地入りを果たした一行は13日からの会議に出席し、国連における「沖縄県民は先住民族である」とする勧告や事実誤認について、沖縄の実情を直接説明して是正と撤回を求めた。
 派遣団には、宜保安孝市議(豊見城市)、當銘孝文市議(糸満市)、友寄永三市議(石垣市)の地元市議のほか、第二尚氏第23代当主代理の橋口玲弁護士、日本沖縄政策フォーラム代表(理事長)の仲村覚氏、牧師の砂川竜一氏に加え、県外からは元衆院議員の杉田水脈氏や国際歴史論戦研究所の山本優美子所長、藤木俊一氏、そして、沖縄県出身の津波氏を含む東京大学の保守系サークルのメンバーらも合流した。
 派遣団はジュネーブ出発に先立つ7日、沖縄県庁で記者会見を開き、派遣の趣旨を説明。会見で宜保氏は、国際社会において沖縄の歴史的経緯が意図的に歪曲され、特定の政治的意図のために沖縄分断のツールとして悪用されている現状を指摘。「沖縄社会を内側から分断し、尊厳を傷つける有害な工作だ」と危機感を表明した。當銘氏も、過去に中国政府代表が国連で沖縄県民を先住民族と位置付けて日本政府を批判した経緯に触れ、「事態はますます悪化している。事実誤認に対して正面から反論していく」と強い決意を述べた。
 説明によると派遣団が立ち上がった背景には、国連での議論や中国による「沖縄先住民族」発言に対し、玉城デニー沖縄県知事は「県民一人ひとりの考えが尊重されるべきだ」として直接的な反論や批判を避けていることで、国際的なロビー活動においてこの姿勢が事実上の沈黙を続けているとされることへの強い反発がある。
 さらに、県議会や市町村議会での民主的な議論がないまま、一部団体の主張が「県民の総意」として国際社会に伝わっている現状を問題視。民主的な手続きを経ずに作成された先住民族勧告の撤回を求め、地方議員自らが国際舞台で直接実情を訴える必要性を強調した。
 本紙では、沖縄県民のアイデンティティや存在を揺るがしかねない同問題と、地球の裏側であるジュネーブの国連本部で繰り広げられる地方議員団らの活動の様子を、今後シリーズで多角的に報告していく。(ジュネーブ特派員 吉岡綾子)

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