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39年ぶり円安で物価高騰…国民が貧乏になっても高市総理は円安を止めない

先週、39年半ぶりの円安水準となった。ここまで記録的な円安水準になった要因の1つは日米の「金利差」だ。

長らくデフレだった日本は、アベノミクスにより「ゼロ金利」や「マイナス金利」などの政策をとってきた。賛否はあるが、景気浮揚のために必要な政策だった。しかし、潮目が大きく変わった今、低金利を続けるのは明らかに間違いである。

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アメリカは日本以上に急速に進んだ物価上昇を抑えるため、2022年に0.25%だった政策金利を、わずか1年半で5.5%まで一気に引き上げた。現在は利下げが進み、上限3.75%まで下がっているが、それでも日米の金利差は2.75ポイントもあるため、高い利息を期待して米ドルを買うのは当然の動きだ。

円安で物価は高騰し、企業の賃上げが追いついていないため、日本人はますます貧乏になっている。にもかかわらず、高市政権には本気で円安を止めようとする気配がない。それどころか、円安を容認している。

高市早苗首相は7月中旬に「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」の閣議決定を目指しており、その原案には金融政策に関するかなり踏み込んだ記述が盛り込まれている。

すなわち、高市政権が目指す「強い経済」の実現には、日銀の適切な金融政策運営が非常に重要だとしており、日銀に対して、「日本銀行法第4条と政府・日本銀行の共同声明の趣旨に沿って政府と緊密に連携」するよう求めていることだ。

これには日銀の利上げをけん制する意味があり、日銀の独立性を認めないということだ。政権がこの姿勢では、円安はますます進行する。

高市政権の円安に歯止めをかけるそぶり

もっとも、そんな高市政権でも、ときどきは円安に歯止めをかけるそぶりをする。財務大臣による「口先介入」、「レートチェック」、「為替介入」だ。片山さつき財務相が「必要あれば断固たる措置」とコメントを出すことがあるが、あれが口先介入だ。

第2段階のレートチェックは、日銀の担当者が民間銀行に対して「現在の為替レートはいくらか」「その水準でどの程度の取引が可能か」を照会する行為。為替介入の一歩手前の段階(最終警告)とされる。

そして、為替介入は政府が保有している米ドル資産(米国債など)を外国為替市場で売却し、日本円を買う操作だ。米政府と連携して行われるが、実際はアメリカの“お許し”がなければできない。

ちなみに、日本政府は約1.3兆ドル(約210兆円)の米ドル資産を持っており、仮に米政府のお許しが出て大規模介入が可能だとしても、一時的には円高に振れるだろうが、またすぐに円安に戻るだろう。金融市場のトレーダーたちは、日本政府の手の内を見透かすように円売りドル買いを仕掛けてくる。

TBSの報道番組で星浩氏は「これは“高市円安”と言っていいと思う。政府は積極財政をしようとしており、来年度の『骨太の方針』も、いわば“ばらまき路線”。日本の赤字はどんどん増えて、円の価値は安くなる」とコメントした。

円安は進んでも、株式市場は絶好調。株高は好景気を演出することができるので、高市総理にしてみれば、「日銀の利上げで水をさされてたまるか」という気持ちかもしれない。

文/横山渉 内外タイムス

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