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大阪都構想の次は福岡府構想「副首都」法案が起こす地殻変動

衆院議院運営委員会が、「副首都」構想関連の法案を特別委員会に付託すると、26日に決定した。大阪府知事で日本維新の会代表でもある吉村洋文氏にとって、念願となる「大阪都」の実現に向けて大きな一歩になるはずだった。

6日に共同通信が行った吉村氏へのインタビューでは、北海道、愛知県、福岡県を副首都の候補に挙げていたのだが、法案そのものに対しては憲法92条にある「地方自治」に抵触する可能性があるとして、自民側や憲法学者などから異論が相次いでいた。結果的に、大阪都構想の実現を狙いやすい住民投票関連の付則が削除され、大阪市以外の住民が投票に参加することはできなくなった。

24日に放送されたカンテレ「newsランナー」では、都構想実現の切り札を失ったとも指摘された吉村氏だが、裏を返せば東京一極集中という長年の課題が再び棚上げされる可能性もある。だが、副首都の候補として手を挙げたのは、大阪府だけではない。吉村氏が名指しした自治体である福岡県の県議会にて、県の副首都化を強く求めるような意見書が可決されたのだ。

意見書の項目には「速やかに法律を制定し、申請の暁には、福岡県を副首都として指定すること」と、副首都化に対する強い意欲を見せている。一方で、九州には多様な産業基盤がある、副首都機能を担う道県については必要に応じて「府」への変更も対象にすることなどと記載。副首都による様々なメリットを対象の自治体が得られるよう、国に対して要望を提出している。

また、24日に名古屋市長の広沢一郎氏も記者団の取材に対して「いよいよだなという感じ」「頑張って取りに行く」と述べ、副首都への強い意欲を見せた。副首都に指定されると、民間企業による投資といった自治体そのものの魅力向上につながり、ふるさと納税や移住支援金といった地方創生の各種施策をはるかに上回る効果を発揮する可能性が高い。かつて中京都構想を掲げていた愛知県知事の大村秀章氏は「注視している」と述べているが、内容の具体案が判明した時点で準備に取り組むとも語っている。

「東京奠都」以来の変動は起きるか

首都機能を京都から東京に移転する「東京奠都」が行われてから昨年で150年を迎えた。ストロー化現象や少子高齢化の流れも踏まえ、東京一極集中を是正する動きは国も見せているが、文化庁が京都府に移転したこと以外、中央省庁を都外に移転した例は存在せず、積極的に解消する動きは見せていない。

過去には副首都構想よりも踏み込んだ施策である首都機能の移転計画が浮上し、阪神・淡路大震災をきっかけとして議論されるケースも増えた。だが、1999年に東京都知事に就任した石原慎太郎氏は、首都機能の移転に強く反対。東京都庁の敷地内にある掲示板には、石原氏がサムズダウンのポーズを見せながら、首都機能の移転に反対しているポスターがいくつも掲示され、都そのものが反対の姿勢を明確に見せていた。首都移転計画と同じく、東京一極集中を是正するために計画されていた道州制も、現在は鳴りを潜めている。

三度目の正直で大阪都の実現を狙う維新、九州全体の盛り上げも目指す福岡県、市と協力して動こうとする愛知県。各自治体と政党が、今国会で成立する可能性のある法案に向け、活発な動きを見せている。

文/池田聖人 内外タイムス編集部

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