旅館業の固定資産税免除、経済効果は428億円増 狩俣氏、子どもの遊び場整備や養豚誘致で当局質す
開会中の2026年度第4回宮古島市議会は24日、一般質問を続開し、狩俣勝成氏が登壇。狩俣氏は市の固定資産税免除特例がもたらす観光振興効果や、地域から要望の強い子どもの遊び場支援、さらに高齢化が進む畜産業の振興策などについて市当局の姿勢を質した。市側は、旅館業にかかる課税免除制度の波及効果として、2024年度の観光消費額が2019年度比で約428億円増加した試算を公表。また、地域コミュニティでの安全な遊び場確保に向け、市長は財源を確保して対応する意向を示した。
狩俣氏はまず固定資産税免除の特例制度について追及。市側は、2025年度の離島地域における旅館業の免除実績が47件(個人11、法人36)、免除額は7374万円に上り、そのうち5530万5千円は国の税収補填として市歳入に入っていると説明。本制度などにより宿泊施設数は19年度の285件から24年度には549件へと倍増し、観光消費額も約644億円から約1072億円へと大幅に伸長、雇用創出や定住促進に寄与していると成果を強調した。
一方で、27年3月末の期限以降の継続については、水資源やごみ処理といった市民の懸念、資源容量を踏まえ精査するとした。
子どもの遊び場整備を巡り、友利地区などで安全な遊び場が不足している現状を指摘し、自治会が管理する広場への支援を求めた。市長は財源を確保して前向きに対応する意向を表明。
また、日米共同による災害対処訓練について、市側は「離島特有の大規模災害時、迅速・適切な災害対処基盤の構築に不可欠」と必要性を強調し、被災者支援業務のDX化として「り災証明書」のオンライン申請導入への準備を進めていると答弁した。
農業行政では、高齢化や後継者不足により肉用牛農家の廃業(46戸)が進行している現状が示された。市は小規模農家への資金調達支援を強化する方針を提示。さらに、稼働率が26.1%に低迷する食肉センターの経営改善の鍵となる養豚誘致について、年間4000~5000頭の出荷増が見込めるとして有効性を認めた。適地選定は難航しているが、悪臭や水質汚濁といった地域懸念への対策として、OIST(沖縄科学技術大学院大学)の先進技術を用いた実証農場の視察を関係機関と調整し、地域内循環の仕組みを検討していくとした。
狩俣氏はまた、私有地から道路へはみ出した草木の管理を質問。市側は下地地区の緊急性が高いいくつかの区間を例に挙げ、地権者への粘り強い依頼を継続しつつ、危険度の高い箇所では行政代執行も含めた迅速な最小限撤去を検討すると答えた。
このほか、カママ嶺公園市営テニスコートの照明整備について、26年度内に1面を優先して地方大会対応レベル(競技区分2)へ段階整備し、年明け頃の完了を目指す方針を示した。
また、宮古島市陸上競技場駐車場の雨水処理については、下流の道路対策を先行する計画だったが、議会側からの早期対策への指摘を受け、上流側の敷地内工事を前倒しで実施する方向で再検討する考えを示した。
なお、一時利用中止が指摘されていたインギャーマリンガーデンのトイレは修繕を終え、6月19日までに使用を再開している。


