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「人質司法の弊害が悲惨な形で16歳の少女を襲った」 少女死亡で兵庫県警への批判強まる

兵庫県内の障害者福祉施設で働いていた当時16歳の少女が暴行容疑で逮捕、勾留されて摂食障害になり、釈放後に死亡した事件で、死亡したのは兵庫県警と神戸地検の違法捜査が原因であるとして、遺族が17日に約1億円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴した。

少女は、家族が経営していた兵庫県内の障害者支援施設で働いていた。昨年2月、施設でイベントが開催された際、重度の知的障害がある利用者が、別の利用者にかみつこうとしたため、少女が止めに入ったという。

このとき、少女は利用者のあごに触れた。このことが「虐待ではないか」とほかの参加者から役所に相談があり、4カ月後に逮捕されるに至った。少女は無実を訴えたが、家族との面会すら認められず、二度も勾留が延長。拘束は18日間に及んだ。最終的に不起訴となり釈放されたが、その後に摂食障害と診断され、同年12月に低栄養状態で死亡した。

原告代理人弁護士は17日に会見を行い、「人質司法の弊害が悲惨な形で16歳の少女を襲った」「法が課した要件を満たしていない逮捕、勾留は単なる人権侵害行為」などと語った。人質司法とは、逮捕、勾留された人物が黙秘したり、否認したりすると拘束される期間が長くなり、その間家族との接見や保釈が認められなくなることである。

兵庫県警は今年4月にも、当時小学6年生だった少女に対し夜間にまで及ぶ長時間の取り調べを行ったとして問題となっていた。警察による異常な取り調べが相次いでいることから、SNSには「信用は失墜した」「あり得ない」といった批判が殺到している。

一方、今回の事件をきっかけに、福祉現場の過酷さも話題となっている。SNSには「利用者に暴力を振るわれても我慢しなければいけない」「振り払ったり押さえつけたりするのは厳禁だった」など、施設で働いたことのある人からの具体的なエピソードが多く寄せられた。

人手不足が社会問題となっている業界での事件であり、虐待であると疑われるのを恐れ、さらに避ける人が増えるのではと危惧されている。

今回の事件では、虐待を申告した元利用者が「オーバーに言ってしまった」と発言していたことも明らかになっている。人質司法への関心が高まっている今、二度と同じ事件を起こさないためにも、制度の根本的な見直しに着手する必要があるだろう。

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