(左から)砂川氏、黒田代表、座喜味市長、高橋部長 =市役所応接室

市にふるさと納税寄付 ベストウェイが3千万円

 不動産業などを営むベストウェイ(本社東京・黒田史郎代表)は、企業版ふるさと納税で、宮古島市に3000万円の寄付を行う。市議会議員の砂川和也氏が、市でもグループ会社がホテル運営などを展開している同社との縁を結んだという。黒田代表と同社の高橋直樹財務部長、砂川氏が28日、市役所に座喜味一幸市長を訪問。寄付を報告し固く握手を交わした。寄付は防犯カメラの設置や人材育成など、幅広い事業に活用される予定。
 高橋部長と砂川氏の会食の中で、宮古島の夜が暗いという話題が出たことが寄付に至ったきっかけという。砂川氏は「防犯灯などをもっと増やすためにふるさと納税を検討いただけないかと打診したところ、宮古島のためにと快く引き受けていただいた」と説明。
 市のさまざまな課題解決に活用してほしいとの思いから▽カメラ設置などの防犯対策▽魅力ある学校づくりなどの人財育成推進▽観光閑散期対策の誘致促進▽旧町村部での賑わい創出▽エコアイランド宮古島推進―の5つの事業に3千万円を寄付する運びとなった。寄付は4月を予定。
 座喜味市長は多額の寄付に感謝を示したうえで、「多くの人が宮古を訪れるようになったが、外から来た企業の皆さんの目線からは足りないこともたくさんあると思う。受け入れ態勢をしっかり整えて満足してもらえるよう、皆さんの思いをしっかりと受け止めて有効に活用したい」と述べた。
 黒田代表は「宮古島はコンパクトで、将来性も含め観光にこれ以上ない地域。地域に貢献させて頂いて、地域に根付いたビジネスをやっていきたい」と語った。
 市出身でビーチサッカー日本代表に選出されている上里琢文さんとも付き合いがあり、市で子どもたちのためのサッカー大会を開くことも構想しているという。
 企業版ふるさと納税を行うのは同社初のこと。黒田部長は「行政と連携し、宮古島がもっと盛り上げられれば」と話した。
 砂川氏は市議の名刺に、市のマスコットキャラクターの「みーや」のイラストを、「ふるさと納税お願いします!」と吹き出しつきで印刷している。「国や県の予算は奪い合い。心ある民間の方にお願いして、市の財源を確保していくのは市議の重要な務めだと考えている」と述べた。

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