第10期介護計画見直しへ 基本理念や施策を提示 市策定委で意見交換
2026年度第3回宮古島市介護保険事業計画等策定委員会が15日、市役所で行われた。事務局から今年度策定予定の「高齢者福祉計画及び第10期介護保険事業計画」の修正案などが説明された後、委員らによる質問や意見交換が行われた。市街地への人口集中や地域コミュニティの希薄化、医療・介護人材の不足といった課題を踏まえ、基本理念の変更や重点施策の再編について活発な協議が繰り広げられた。
市は今回の計画改定にあたり、基本理念の見直しを提案。市街地への人口集中や県外からの移住者の増加に伴う地域コミュニティの希薄化、離島特有の医療・介護人材の不足といった課題を踏まえ、「心と体の幸せづくり~支え合いの輪で築く健康長寿の街 宮古島~」を掲げた。
従来の目標体系を再編し、「健康づくり・介護予防」「包括的支援の充実」「生きがいづくりの推進」「持続可能な介護保険事業」の4つの柱に集約することで、施策の推進と評価の効率化を図る方針を示した。
具体的な施策として若い世代からの生活習慣病予防の定着、高齢者の「できること」を伸ばし原状へ戻す「リエイブリング」の視点を盛り込んだ。
認知症施策については国の「新しい認知症観」に基づき理解促進や尊厳を持って暮らせるバリアフリー化、認知症サポーターの活動定着などを追加。このほか、身寄りのない高齢者への住まい確保策(市営住宅のバリアフリー化等)や移動支援の検討、ICT・介護テクノロジーの活用による現場の負担軽減の新たな課題への対応も打ち出されている。
質疑応答では、計画内の「高齢になっても」の表現に対し、若い世代にも主体性を持たせる文言へ見直すよう求める声や、身体面にとどまらないメンタルヘルス教育の重要性が指摘された。
地域包括支援センターの委員からは、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が認知症や脳血管疾患を引き起こし介護の入り口になっている現状が報告され、若年期からの重症化予防の徹底が訴えられた。
さらに高齢者虐待や8050問題に代表される複合的な課題に対応するため高齢者福祉だけでなく障害・生活保護など他部署との「重層的支援」の不可欠さが強調された。
通院困難な人工透析患者の送迎問題や地域独自の移動支援「チョイソコ」の使い勝手改善、介護テクノロジー導入時における現場支援者向けの体験会・研修の強化などを求める声が上がった。



