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慰霊之塔周辺の木々の枝を切るなど清掃活動にも汗を流した =17日、平良下里、慰霊之塔

新採用職員が「慰霊の日」研修、平和への思い新たに 慰霊之塔で初の試み 嘉数市長「後世に伝えるのが役割」

 宮古島市(嘉数登市長)は17日、平良下里の慰霊之塔で2026年度新採用職員を対象に平和研修を開催した。23日の「慰霊の日」を前に、沖縄戦の歴史を肌で感じて平和への想いを新たにすることを目的に実施されたもので、新採用職員を対象にした同研修の開催は初めて。参加した職員らは81年前の戦争で米軍の空襲、マラリアなど病気で命を落とした日本兵や住民らの話に耳を傾け、「戦争は絶対にしない」と平和への思いを新たにした。この日は塔周辺の清掃活動にも汗を流した。
 研修の冒頭であいさつに立った嘉数市長は「戦争はしてはいけない。われわれの役割は平和を後世に伝えていくこと」と述べた。合併前は平良、城辺、上野、下地、伊良部の5地区の慰霊の塔で慰霊祭を執り行っており、来年以降も研修は平良以外の塔でも行っていく考えを示した。
 宮古島市戦没者遺族会の川満俊夫会長は、慰霊之塔には戦争で亡くなった数多くの先達のみ霊が祀られていることなどを説明した。自身が戦争遺児であることにも触れ、「今の日本、宮古島は戦争で亡くなった方々の犠牲の上にある。戦争はやってはいけない」と訴え、戦争を風化させない取り組みの研修に感謝の意を述べた。
 また、市生涯学習振興課の久貝弥嗣文化財係長が当時の宮古島の状況を解説。「慰霊之塔や史跡など戦争遺跡は過去の戦争を語る上で重要。宮古島では地上戦は行われなかったが多くの人が亡くなった。食料不足で体力が落ちているなかで水環境衛生が悪く、発生したマラリアなど病気で多くの住民らが命を落とした。1945年3~6月はほぼ米軍の空襲があった」と語り、職員らは熱心に耳を傾け、81年前の悲惨な戦争実態に触れた。
 このあと職員らはボランティア活動として塔周辺の環境美化に従事。伸びた木々の枝を切り落としたり、塔へと続く階段に積もった落ち葉やごみなどを拾い集め、慰霊の場を清々しく整えた。

久貝さん(右)の話に耳を傾ける新採用職員ら

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