「いもの日」講演会でサツマイモの県内の情報などを広く共有した =市役所2階・大ホール

サツマイモ産業の未来に 16年目で宮古初開催 堀内さんが講演会

 県が定めた11月16日の「いいいもの日」にちなみ市役所で19日、生産者と事業者向けに堀内翔斗おきなわアオイファーム代表を招いた講演会が開かれた。堀内代表は生産から流通までの取り組みを紹介し、県内でのサツマイモ生産量の減少とこれからを担う若手生産者の必要性について訴えた。また、うるま市、久米島町、石垣市、御菓子御殿、オキナワパウダーフーズからの報告。おきなわアオイファームの取り組み紹介などさまざまな情報を共有した。
 このイベントは、甘藷(かんしょ)の生産振興および消費拡大を目的としており、16年目。県主催で芋の拠点産地の市町村持ち回りでイベントが開催されており、宮古島での開催は初となった。
 18日は展示販売会を行い、二日間を通してのサツマイモを広くPRし、参加者に新たな知見と刺激を提供した。
 宮古島市は2019年に芋の拠点産地に認定され、芋産業の振興に力を入れている。このような背景から、地域内外への芋への関心の高まりとその魅力の広がりが期待されている。
 座喜味一幸市長はあいさつで芋の産業振興に対する取り組みと地域の文化・歴史の重要性を強調した。
 県かんしょ生産振興協議会の喜屋武盛人会長は「ここ数年は、コロナの影響や基腐病により県産甘藷も大きな影響を受けたが、昨年より観光業、お土産業が回復したことから甘藷需要が増えたため、生産拡大が期待される」と述べた。
 講演会で堀内氏は、自社の経営理念を紹介し、「強い農業はこえていく」を掲げていることから、沖縄県のサツマイモ農業強化と地元貢献、さらには海外への商品開発と営業拡大を目指す方針を説明した。
 また、海外輸出の現状と課題にも触れ、県でのサツマイモの生産量が減少していることから、これからを担う若手のサツマイモ生産者の必要性も訴えた。

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